JR事故の教訓


事故発生後、既に3日目となったのに、乗客全員の安否確認は未だ終了していなくて、今日の段階では死者数は91人となっている。今更ながら事故の悲惨さに暗然とする。それにしても、「1分半」の時間遅れに、運転していた23歳の運転手君も、相当焦ったに違いない


さて、「1分・1秒の遅延」を問題とする日本の電車の運転時刻に就いて、在外経験の長い昨日のH氏に続き、ロンドンやドイツ勤務経験のあるTさんからも、早速、彼の国での経験上のご意見を頂いた。それを下記に引用させて頂く。


『第1次オイルショックの時、ロンドンで過ごし、「何ヶ月ぶりかで列車が時刻表どおりに到着した」事がニュースとして新聞の一面を飾っているのを見て、日本じゃ「列車が数分遅れてもニュースになる」と胸を張っていたことを今更ながら思い出してしまいました。


物事すべてに、世界一几帳面なドイツでも、必ずしも列車の「一分一秒の遅れ」を問題にしてはいなかった様に見受けられました。事の大小、枝葉末節、何が最も重要かをじっくり考えるべきかと感じます。』


H氏、Tさん、お二人に共通するのは、今回の事件をむしろ「組織の反省材料」として生かすべく、従来からの「運輸常識」に一石を投じられたものだと思う。