2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ある決心

その後お互い地方と東京で文通をし合い結婚する事にした、処が結納を納める直前に地元支店に転勤となった。彼女の叔父さんが銀行役員格だったのを良い事に、母が「帰してくれ」と頼み込んだ経緯は後で知った。 彼女にしてみれば東京に行ける、と、どこかで思…

我が家の「功名が辻」①

今日で一月も終わり、明日からは早くも二月に入る、そこで、先週までの主題「若さということ」の締め括りとして今回は我が家の「功名が辻」としたい。 今年のNHK大河ドラマは「功名が辻」で、戦国武将「山之内一豊の妻」千代さんの賢夫人ぶりが見どころだ…

失敗経験から学ぶ

独立して会社を立ち上げて4―5年経って、仕事が多忙となり、即戦力になる「中堅社員」として「経験者」主体に職安や人材銀行を通じ採用する事とした。 中途退職者には夫々の事情と、それなりの理由もあるのだが、幾ばくかの責任は本人自身にもあるように思う。…

「らしさ」は職業で身につく

「職場で人が作られる」と言えば「大げさ」なようだが、実際に、銀行員は「銀行員らしく」、警察官は「警察官」らしく、商人は商人らしく、役人は「役人らしく」、職人は「職人らしく」なって行く。 昨日「兄おとうと」の事を記したが、同じ兄弟でも兄は学問…

「職業」と「上司」の影響

人間が生れてから一人前の社会人として人格形成がなされるまでに、生れた時の地域・家庭・学校・先生・友人等の外的環境に影響を受けながら一人前の社会人となる。 成人して「社会人最初の職業」が大きくその人の人生を左右する、と考える。組織トップの人格・…

「社会主義者」と「官僚主義者」

兄吉野作造と、弟信次夫婦4人主役ながら、脇役も見事、激動の大正・昭和初期の史実を基に、芝居では今の混迷を極めている日本の状況とも「合い鏡」の如く実に考えさせられる作品であった。 共に東大トップの秀才兄弟、兄は民本主義思想家・学者として進歩的指…

久し振りの芝居

実はこれも「親友のおかげ」と言うべきだろう、先週、実に久し振りに妻と芝居を観劇した。新宿「紀伊国屋ホール」での井上やすし原作「兄おとうと」である。 芝居と言うのは随分以前に、前進座大河原伝次郎の、確か「播随院長兵衛」と言ったのを観て感心した…

S君「帰宅の時」

尚、あの時どうして彼が家に帰ったかを記さねばなるまい、実は彼には告げずに直後密かに家族全員に会い「兎も角何とか一度は彼の希望を入れてやってくれ」と頼んだ。 一方、彼には「この際大人になって、本心は別で良いから、兎に角、皆に頭を下げろ、その気に…

「日本唯一」のラジオ放送

当時は、民間放送やテレビも全くなく、ラジオはNHKの独占事業、彼の最初の持ち番組は全国向け教育番組で好評の「現代科学講座」だった。その時々の「トップクラスの科学者」や世界的学者を次々呼んで対談しながら彼が話を引き出すものだ。 S君独特の穏やか…

「アナウンサー志望」

実は、S君「家出」の直接の切っ掛けは、「お前、家業を手伝いたくないからだろう」の兄の一言からだった。それに対し「俺は三男、何れ家には不要な存在だ、アナウンサーを目指したい、昼も勉強させてくれ」そのようなものだった。 「アナウンサー」と聞き「一…

ご法度(ごはっと)事

さて、困った、銀行寮には「万一の為の家族用座敷」はあるが一日や二日なら兎も角、ここ当分となると前例もない事だ。 然し困った顔も出来ない、暫し考えた末、「よし、君も男だ、一旦決心して出た以上俺も協力する」、「その代り、昼間は出掛けてくれ、夜だけ…

突然の来訪者

今を去る半世紀以上も前、昭和28年頃の,夏休み中の或る日の事である、新宿近郊にあった銀行独身寮に自分を訪ねてきた来訪者があった。 「寮のおばさん」の報せで玄関に出てみて驚いた、夜学で同級のS君であった、驚いたのは手にしていた「大きなトランク」と…

交友関係「朱に交われば赤くなる」

学生時代の交友関係は一種の「競争関係」の中でお互いに「切磋琢磨(せっさたくま)」するものなのであろう。 「朱に交われば赤くなる」の例えのように、良い友を持てばよい方向に進むが、逆になればぐれたり悪の道に入ったりするのだろう。悪くなるのは実に容…

戦時教育

もう数十年も前の自分達の時代(今の高校に当る旧制中学)は、戦時下だった為、勉学そっちのけで、厳しい軍事教練や、戦時奉仕活動に明け暮れていた。 だから最も印象に残っているのは校内でも校長よりも威力を誇っていた「配属将校」だった。軍国主義時代はが…

「先生」の影響

小学校時代は、幼児から初めて外部の世界に接する機会と言え、その際の「担任の先生」が、外界に出てから最も人間形成に影響力を及ぼすものではあるまいかと感じている。 自分の経験でも、入学当時の先生は、実に大きな存在で「絶対神」のようにさえ感じていた…

日本の縮図「六本木周辺」

尚、今日午後、久々に東京・港区・六本木に足を運び、上記の写真を撮って来た。このビル街には「ライブドア」や「楽天」「村上ファンド」等「IT関係企業」が入居している。最高層森タワーは都内建築物では最も高く54階もある。 周知のように、事業主体は「森ビル」、…

「若者の事件」に思う

さて、近年の社会的問題の中でも、非行少年問題、青少年犯罪の多発等、次代を託すべき若い子供達の事件の問題が、ほぼ連日のように報じられる。、 これらは少年個人の問題と云うよりも、むしろ育つ夫々の家庭環境、特に両親の影響が大きいように思えてならな…

家庭環境

家庭の問題を書くには、道義的にも、先ず自分の幼い頃の事から記すべきだろう、恥ずかしい事だが我が家は父と母とは「不仲」だった。 先代に子供がいなかったので、既に後家さんになっていた祖母の元へ、親戚筋から教職にあった父が養子に入り、そこへ母が別の…

応仁の乱が「前の戦争」

そう言えば京都で、以前お客さんと話していて「前の戦争で家が焼けた」と聞いた事があった、「京都は戦災に遭わなかったでしょう」、に対して、「いや応仁の乱(今から約540年前1467年)に焼けたのです」だった。 京都人の保守性や慎重さ、頑ななまでの排他的批判…

昔からの諺(ことわざ)

北陸三県の事例で言えば判り易いし失礼にも当らぬだろう、県民性を言い表した昔からの諺に「越前詐欺、越中強盗、加賀乞食」と言うのがある。 福井の人は一般的に「相場やバクチ」が好きなのだ(昔、福井には「人絹相場」があった)それ故か「機転が利き」、反面…

出身地による性格の違い

「人格形成要素」の内、先回は「生れた年代」を挙げた、今回は「出身地域」の特性につき見ることにしたい。 過去、自分は仕事上で殆どの道府県に足を運んでいた、特に社員等の肉親及び主要先の葬儀には、遠くても出来る限り足を運んでいた。 その経験で夫々の地…

東京の初雪、雪国の苦労を偲びつつ

今日の東京は、朝から今冬初の降雪、外は白々と降り続いている、若い頃の雪害の恐ろしさを知る者として今日は雪国の苦労を偲びつつ、「独り言」を記す事にしたい。 雪国での若い頃、自分の仕事は暗い内に親に起されて先ず雪との格闘から始ったものだ、道路の…

人間の「原体験」

夫々の人間には「原体験」の違いがあり、それが決定的に夫々の人格形成に影響を及ぼしているのではあるまいか、と。 その原体験にも凡そ三つの要素があるように感じている。第一にその「年代」共通の違い、第二に出身地「環境」の違い、第三に前歴(職業経験)…

ライブドアの「若さ」

若さの事から記したので、今日は「ライブドアの若さ」から記す事としたい、 ライブドアの社長年令が33歳、全社員平均年令が確か31歳台と聞いた、それを聞いて、自分のその時代のことを思い浮かべつつ実は赤面する思いがある。 (自省をこめて記すのだが)、…

IT産業を決算書で見る

実は、ライブドアや他のIT産業なるもののBS(貸借対照表)PL(損益計算書)を見ていて、(一銀行員経験者として)昔だったらとてもこんな企業は銀行から相手にされなかったのではあるまいか,と感じている。 ライブドアの場合、近時点(平成17年9月)のP…

虚業では社会が持たない

それにしても、昨年の総選挙で堀江社長が、小泉首相から直々出馬要請されたと聞いていたのに、今になって小泉さん「堀江氏の正体は、知らぬ、存ぜぬ」と言っているが、「推薦した」立場として果たしてそう云い切って良いものであろうか。 堀江氏が選挙に出たお…

「金儲けビジネス」

知人から借りた600万円を元手にして、それ以来10年間、33歳にして、兎も角株価での時価総額が7千億の企業にした、と言うから感服したね。 元手が実に12万倍と云うのだから偉いもんだ、そんなに資産(資本)作りがお上手と言うのは見上げたものだ。 然し、…

日本改造計画「対日年次要望書」

株式市場にこの手法がまかり通ってきたのは、1994年以降に定例化している「対日年次改革要望書」でアメリカから要求されて取り入れたものである。既に記したが郵政民営化もその一環であった。 日本政府はこの内容は全く伏せているのだが、アメリカ大使館は「ホー…

ライブドアの事

「株価総額が企業価値を表わす」として、高株価政策をはやし立てる風潮に違和感を持っていたのだが、遂に綻びが出てきたようだ。 ライブドアの本体に昨日16日夜から今朝まで、東京地検特捜部の捜索が入ったとのニュースを聞き、アメリカ式「錬金術破綻」の始ま…

変容した日本

いずれにしても所得と資産格差は確実に分化し拡大している現実がある。これには大きい要因として先ず税制の歪みがあると考えている。 元々、日本は「和を以って尊とする国」の長い歴史があった、例えば「下流社会」にも「安全ネット」が用意されて来た。 保険制度…