「らしさ」は職業で身につく


「職場で人が作られる」と言えば「大げさ」なようだが、実際に、銀行員は「銀行員らしく」、警察官は「警察官」らしく、商人は商人らしく、役人は「役人らしく」、職人は「職人らしく」なって行く。


昨日「兄おとうと」の事を記したが、同じ兄弟でも兄は学問を究めて最後は、その実践者になった、一方弟信次の場合、役人への道に進み、エリート官僚として、最も「国粋的」官僚となった。


自分は幸いにも最初の職業として銀行に就職できた、銀行は社会人としての基本的な知識・人間教育から接客・応対に至るまで厳しく鍛えられる、長年の蓄積されたカリキュラムが出来上がっているからだろう。


現場に配置されてからも常に研修・研修で息つく暇がない、それらを通して次第に銀行員に相応しい知識と素養が求められ身に付いていく、身だしなみは勿論話し方まで「銀行員らしく」なる。


従って「最初の職場」として、銀行に入れて頂いたのは素晴らしい人間形成の場だったと思う。自分が今日あるのも偏に20年間の銀行経験の賜物と今も感謝している。