2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「鳥獣にも劣る」か

「自由主義経済」は、アダム・スミス以来、「自由の神の手」で調整してくれる「素晴らしいもの」、とされているが、現実は「強い者勝ち」の「弱肉強食社会」になり下がっている。 本来、「税制」等で社会的公平さを確保するのが政治の要諦なのだろうに、「強…

「二進法」社会

近世流行の「勝ち組」「負け組」と言う語は、市場原理から始って、今や教育・受験から恋愛に至るまで使われる。 誰もが「勝ち組」になる事を目標として「勝つ」と言う結果だけが尊ばれて勝者はどこまでも勝ち抜こうとして手段を選ばない。 この現代の「弱肉…

「鳥獣界より無秩序」

「弱肉強食」の語源は、唐の韓愈が高僧を送別する際、別れの辞の中で述べた言葉から来ているという。 更に後年となって明の時代、劉基の詩の中に「生あるものは不幸にして乱世に遭い、弱肉強食するも官は誅するなし」と詠んだ一節がある、との事。 この詩の…

「不幸な時代」

それにしても、人間の好奇心や欲望とは際限のないものなのかもしれない、「物」が満ち」あふれ、「欲望」が満たされ、「モノ余り」の時代。 「他所にない」、「自分だけ」の「珍しいもの」が好まれ、その事がエスカレートしていく時代、それにも「飽きていく…

「ローマ帝國」の末期

「愛・知球博」と銘打った博覧会も、「8時間待ち」とか「12時間待ち」とかで連日超満員と伝えられる、日本は「天下泰平」そのものなのである。 今から約2千年前に、「千年も続いた大ローマ帝国」は滅亡した。今も地中海各地に残る「コロッセオ(円形闘技場…

「政治家」も色々

「人生いろいろ」、「政治家もいろいろ」、「代議士もいろいろ」、と言ったのは誰あろう、この「日本国のトップ」小泉総理の自民党当選議員研修会での冒頭挨拶である。 国のトップの指導者が、たとえ、どのような会合にしろ、人前で口にすべき言葉とはとても…

歴史は繰り返すか

今を去る事70年前に遡る。 昭和10年3月23日、衆議院は全会一致で「国体明徴」決議を可決、3年後の昭和13年4月1日「国家総動員法」を公布、「日支事変」は、本格的「日中戦争」に入った。 昭和15年6月24日近衛内閣軍部と連携の「新体制運動」推進を表明、8月1…

「改憲」への足音

国会では早速、昨日「憲法調査特別委員会」設置が自民・公明・民主3党賛成で可決されている。 自民党圧勝のもと、自公あわせて327議席、憲法改正派の43歳民主党前原党首誕生で、いよいよ平和憲法の「改悪」が政治日程に入りつつあるような気配がする。

「小泉政権支持率」

小泉さんは衆議員選挙圧勝結果について昨日(22日)、「解散後の世論調査結果でいけると思った」「これだけ勝ったんだから任期一杯の4年後まで選挙はない」と語った、そうである(今朝の各紙)。 読売新聞が発表した最近の世論調査では国民の62%が小泉内閣支持…

国民の代表者

比例区の「復活当選」で「議員バッジ」を手にした人も多く、結局自民党は、ほぼ全員が当選した勘定となった。 その他に自民党執行部で作成した比例区候補者名簿には、全国11ブロック別に、例えば商店会の主人やら党職員、武部幹事長の親戚までが一夜にして「…

日本の「回り角」か

今度の総選挙で、自民党の当選者296議席、うち新人の衆議院議員が83人も登場したのだと言う。 そのうちの比例区からの当選者は77人であった、予め自民党執行部で作成した候補者名簿に記載した順位に従って「晴れの当選者」となる。 小選挙区から出馬していて…

「日本の将来」のこと

小泉さんには残念ながら「この国の未来をどうすべきか、すべきでないか」、の哲学が全く感じられない。 中内さんの場合は一企業の問題だったが、小泉さんにもし後藤田さんのような気骨のある方がなかりせば、日本全体がダイエーのようになり兼ねないのではあ…

「哲学のある」政治家

後藤田正純元官房長官が亡くなられた、今日21日お昼のニュースで聞いた。偶々、総選挙後初の第四次小泉内閣国会初日スタートの日のことである。 自民党議員だけで296人もの、圧倒的多数を占めた「余裕綽々」・「自信満々」の小泉さんの記者会見を重苦しい…

「死ぬ気」でやる

先日、尊敬する大経営者「宅急便創始者ヤマト運輸小倉さん」死去の方に接し衝撃を受けたばかりなのに、今回また流通革命の「ダイエ―」創業者中内功さん死去の報に接した。 中内さん死去されたと聞いたのは、昨日9月20日だった。過去縁あって時折お見掛けして…

アメリカの惨状

アメリカが共和党ブッシュ政権になって規制を撤廃したことがアメリカをどう変えたか、この日記(7月17日―24日)で記したが、軍隊や刑務所まで民営化し、巨大資本支配の殺伐とした国にしてしまった。 日本は小泉―竹中ラインで懸命に日本のアメリカ化を進めてい…

「人使い」の規制緩和

「人遣い」でもそうだ、以前は労働基準監督署があって、過当な時間外勤務とか過労、不払い、不当外注に目を光らせていた。 今はどの企業も競って正規の社員は、どんどん減らして、同じ仕事を時間給のアルバイトやパートにやらせ、更には外部派遣社員に回すこ…

規制緩和の功罪

規制緩和で、確かに一面では利用者にとっては業者が多くなり競争も激しく、その分サービスも良くなったのかもしれない、然し本当に良い事尽くめなのだろうか。 大規模小売店(スーパー)が林立し、多種多様の商品が安く大量に気軽に手に入る状況が出来た。(ス…

タクシー運転手の嘆き

先日、大き目の荷物があって、近くのターミナル駅前から久々にタクシーを利用した。客待ち空車タクシーの列が延々と続いていて、自分を乗せる車は近距離なので本当に気の毒だと思った。 夕刻なのに車待ちする客は、ほんの2―3組だけ、50−60代と思しき実に愛…

「野党らしさ」

小泉さんが最も恐れていたのが野党政治家の中でも菅さんだった。それが証拠に小泉さんの地方遊説第一声が菅さんの地元での殴り込みだった。 小泉さんに対抗できるのは、菅さんしかいないと思うが、菅さんが2票差で代表戦に敗れた事は大変残念だった。然し、…

民主党の敗因

然し何といっても「リーダー」が肝心だと言いたい。岡田さんは、小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏らと共に元々は自民党で田中角栄氏の子分だった。 特に小沢さんは「老人キラー」とも言われ、田中角栄氏や金丸信さんに取り入り、自民党切っての実力者として豪腕を振…

リーダーが肝心

自民党が選挙前の177議席から296議席に歴史的な大勝を果たし、片や民主党は、177議席から113議席へと歴史的敗北を蒙ってしまった。 小泉さんが「自民党と公明党合計で過半数を割れば退陣する」と、叫び、それに呼応して「政権交代出来なければ退陣する」と…

保坂氏の警告

「私達にとって重要なのは今のこの政治の錯誤や誤謬はこの時代に直ぐには結果として現れないと言う事実である。結果的に次の世代にその清算をさせる、と言う事になる」 「現在の政治状況や社会現象に敏感になっていなければならない、日常の些細な現象の中に…

「憲法改正」の危機

政治日程的には先ず「憲法改正」が来るのではないか、と言う。氏の論文掲載は選挙前の段階だったが、この「憲法改正」の方向は極めて危険だと「警鐘」を鳴らされている。 現に今回の選挙で、自民・公明の与党議席は327議席と優に憲法改正発議の3分の2をクリ…

「ファシズム体制」への懸念

「今の社会は、それに呼応するような言論が生れ、ファシズムに突き進んでいくのではあるまいか」、を怖れる。 何故なら「国会全体が論戦そのものを形骸化し、メディアの世界では感情的なナショナリズムと言論抑圧の先導者が一体化することで、社会そのものが…

「小泉政治」の先にあるもの

雑誌「世界」は9月号で「小泉政権とは何だったか」を特集、その中で作家の保阪正泰氏は「新しいファシズムの先導者なのか」を寄稿されている。 今日は「受け売りの感」で心苦しいのだが、以下、保坂氏の時機を得た論文に共感を覚えつつ、同憂の思いで引用さ…

マスコミの問題

「それもこれも、新聞やテレビなどマスコミがひどいからです。今回の選挙報道では特にテレビがひどかった。小泉政権になってから、とりわけマスコミに対するプレッシャーが強くなりました。」 「それに対して、例えば1社が権力から不当な扱いを受けたとして…

「外人の目」

今週のニューズウイーク誌は、ピーター・タスカ氏の「官僚だけが得をする小泉改革の欺瞞」で、自民党圧勝の選挙結果を冷静に分析している。 又、週刊誌―サンデー毎日―の中で、元フォーブス社東京支局長ベンジャミン・フルフォード氏の「独裁政治に擦り寄って…

「冷めた目」

それに、あの昭和初期の戦争時代に、「一億火の玉」と叫んでいた際にも、大正デモクラシー経験者の方で冷めた目で見ていた方があった、と、戦後に聞いた。 人間、奔流の真っただ中で流されている時には無我夢中で、客観的「置かれている現実」と言うのは残念…

選挙結果

小泉自民党と公明党・宗教組織創価学会の全面的支援を得て、与党が国会で実に3分の2の勢力を占めた事実の前に、昭和戦争世代の自分は、暗い気持ちにさせられている。 まして、東京都選管の今回調査で、20代の4割以上の人達が「自民党に投票した」との事。こ…

「郵政反対者得票」が優勢

それでも救いは、今度の選挙で「郵政反対派の議員への投票数」が「郵政法案に賛成した票数を上回っていた」のだと言う。 この事は日経新聞等で報じられたものだが、ある民間グループが先般の総選挙、小選挙区の投票数を集計したところ3419万(反対)対3389万…