昔からの諺(ことわざ)


北陸三県の事例で言えば判り易いし失礼にも当らぬだろう、県民性を言い表した昔からの諺に「越前詐欺、越中強盗、加賀乞食」と言うのがある。


福井の人は一般的に「相場やバクチ」が好きなのだ(昔、福井には「人絹相場」があった)それ故か「機転が利き」、反面「抜け目のない」人が多い、だから食い詰めたら「詐欺師」にもなれる、と言うわけだ。


富山(越中)人は一般的に倹約家で頑張り屋が多い、これは長い冬季間の厳しい気象条件下に耐えて来たから「いざと言う時には強盗して」でも生きていく、と言うわけだ。


越中は加賀前田藩の支配下で、祖先代々過酷な重税に耐え、貧しい生活にも馴らされてきたから何とか耐え得たのだろう。


一方、石川人は、「食い詰めたら乞食する」との意だが、これは多分に「やつかみ」を込めての他県からの実質「誉め言葉」なのだ。