戦時教育


もう数十年も前の自分達の時代(今の高校に当る旧制中学)は、戦時下だった為、勉学そっちのけで、厳しい軍事教練や、戦時奉仕活動に明け暮れていた。


だから最も印象に残っているのは校内でも校長よりも威力を誇っていた「配属将校」だった。軍国主義時代はがんじがらめの「規律」と「服従」あるのみ。


理論や理屈は一切排除され、それに逆らう者にはいじめに等しい「相互殴り合い」のような体罰が待っていた、今も若い人達に戦争を賛美するが如き風潮があるやに聞くが、そんな生易しい世界ではない。


だからその時代は基本的な教育や知識―日本の歴史とか、ましてや世界史等については教わる事もなく自分も疎いのである、忠君・愛国心だけが強調された。