2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「民営化」への流れ

1970年代,イギリスではサッチャーさんが,アメリカではレーガン大統領が「規制緩和」「民営化」で経済の活性化で一定の効果をあげた。(日本では中曽根さんが国鉄民営化で名を馳せた) 元々アメリカには「自由」への信仰にも似た確信があり,「自由への戦い」と…

杞憂か

日本の事に考えを致そう、最近警察庁で駐車違反取り締まり業務を民間に委託することにしたと聞く。同時に、「駐車違反」は違反時間に関係なく即、反則金対象として徴収する制度にするそうだ。 これによって駐車違反が減るとでも言うのであろうか、或いは頭の…

「笑えぬ悲惨な事例」

数が少ないと経営が成り立たないから勢い収監者を増やす方向に「営業努力する」,その結果収監者数が年々増える結果となる。 その上、刑務所では受刑者に安い報酬で「もの作り」をさせる、これはどこの国でもやっている副次的仕事だが,受刑者の「出所後の円滑…

民間会社の論理

公共業務の一部が民間企業に引受けさせると,その途端にその業務は,当然の事ながら民間企業の「経営管理下」におかれる。 民間会社は、毎月の収入と管理にかかる費用,そして利益となる収益予想をたてて運営される.当然の事ながら収入は収監者数によって人数×…

米「刑務所の民営化」

ところで、民営化の進んだアメリカの「民営化」の象徴的事例を見ることから始めたい。80年代、アメリカの刑務所が各「州」(公)の仕事から「民間」に移され,それがその後どのようになっているかを見る。 民営化当初の収監者数が50万人だった。それが民営化後…

日米民営化の流れ

日本では「郵政民営化」で政界がゆれている。 郵政事業は公社化されたばかりで,現状の経営が赤字と言うことでもなく,「民営化」は差し迫った政治的課題と言う訳ではない。 それでも小泉氏がこだわるのは、①小泉さんの趣味、②小泉氏がアメリカブッシュとの約…

「産軍複合体」の要請

このような大国アメリカの危険な政策転換は、冷戦後の存亡の危機にあったアメリカ産軍複合体の要請に応えるもので、だからこそ彼らは大統領選挙ではブッシュ支援になりふり構わぬ資金支援を行ったものだった。 ブッシュ政権は04年2月3日、向こう5ヵ年の国防…

「ブッシュ・ドクトリン」

ネオコンの構想はブッシュ当選後「ブッシュ・ドクトリン」として集大成され,アメリカや世界が直面する脅威には「自衛権」を行使して「予防的先制攻撃」や「単独行動」を辞さない,とし,それをイラクに初適用したのである。 この「ブッシュ・ドクトリン・先制…

ネオコン長年の夢

ブッシュ(大統領)、チエィニ―(副大統領)も,ラムズフェルド(国防長官)、ウオルフオウイッツ(国防副長官)ローブ(大統領次席補佐官)らのネオコン陣容は,先ず、長年の夢をブッシュ政権樹立に賭けたのである。 「PNAC」(アメリカ新世紀プロジェクト)に賛…

「ナショナリズム」

「ネオコン」は「新保守主義」とも言われ,アメリカ流の市場主義の価値観を世界中に広めて世界を作り変えるのが自分達の責任とし、その為には他国への武力行使も辞さないとする、ナショナリズム思想だ。 「アメリカは優れている、アメリカが自由だから敵は我…

世界の不幸

残念ながら大方のブッシュ大統領を見る目は実に冷ややかで厳しいものがある。それは「嫌悪」とか「侮蔑感」と言って良い類のものだろう。 特に知識人や教養人ほどその傾向が強い。中には「嘘つき」「無知」「健忘症」と表現する人もある。 では、何故超大国…

「金力」大統領

その後の本選挙での費用も含めるとブッシュが大統領になるまでに,2億ドル(200億円)を下らない額の金をかけたと言われる。 勿論,これら多額の金は、支持者個人の僅かの金ではとても賄い切れるものではない。 共和党ブッシュの場合は主に軍需産業・石油産業・…

大企業支配の政党政治

ブッシュ出現の背景には、今のアメリカの政党政治が完全に大企業に支配されている現状がある。現在のアメリカでは行政庁の人事,議会の多数党も大企業の意向次第で決まるようになってしまった、と言う。 「何億ドル」もの選挙資金を集められない限り,アメリカ…

失われる「自由・権利」

このようにして「事件」を機としてブッシュ政権は,一挙に永年のアメリカの伝統であった「自由」や「権利」を「市民から剥奪」し、政権の恣意の下に置く事に成功したのである。 今のアメリカには、この流れを批判する事は、自らを国家への反逆者と見なされか…

「国土安全保障省」

更に、ブッシュ政権は22の政府機関を統合して巨大「国土安全保障省」を新設した。 この省は多数の武装スタッフ擁し,その活動内容は全く市民のチェック機能の及ばないものだ。 これらの政府機関は既に令状なしで秘密家宅捜査を行う権利,電話やインターネット…

窮屈になった「市民」

この法律で政権は,裁判所の命令なしに市民の監視を行う権限を持ち,同時に死刑の適用範囲も拡大されて,これを機に新たに15の犯罪に死刑が適用される事となった。 この事を見ても、ブッシュ政権の首脳陣は恐怖を撒き散らす事にかけては実に長けている。 この法…

市民監視法

更にこの法律で普通の市民の「読書傾向」を「追跡調査」することも可能の由。 この法律制定後,全米の図書館員には,「体制破壊的と見なせる本」を借りた人々の「読書傾向」を報告するよう要請されている。 上記の法律は、平常時であればとても議会を通過し得…

「アメリカ愛国法」

「9・11事件」から2ヶ月も経たないうちに「アメリカ愛国法」が制定された。この法案の正式名称は「テロリズムを阻むために必要な適切な手段を提供する事により,アメリカを団結させ強化する法律」だそうだ。 この法律が成立した事で,アメリカ政府は「電話を盗…

マスコミも「右翼資本」に

現在のアメリカのマスコミ・メディア界も既に大手右派資本に乗っ取られて寡占化体制に陥ってしまっていると言う。特にアメリカのテレビ業界は巨大企業グループに完全に握られてしまっているのだ。 かっては、我々が「憧れ」「尊敬したアメリカ」―世界のあち…

「戦時」には「法」も沈黙する

アメリカ国民が「戦時中だ」と言う思い込みは、その後02年1月14日の連邦判事会議で最高裁長官ウイリアム・レンキストをして「戦時には法は沈黙する」の発言にも現れた。 アメリカ国民は事件のショックから「思考停止状態」となり、権力保持者に更なる大きな…

「戦争」の相手国

そもそもアフガニスタンの「オサマ・ビン・ラディン」が当初の「敵」の筈だったのに,アフガンが余りにも呆気なく陥落してしまい,アメリカ人の怒りの収まらないうちにビンラデンは取り逃がしてしまった。 ブッシュは「サダム・フセイン」は、テロ事件に関与…

「大統領」の存在

2億6千万人の多民族国家「アメリカ大統領」の存在は,アメリカ国民にとっては統合の象徴であり,崇拝され,且つ偶像化されている。従って、国民からは「決して間違いを犯さない存在」として映っている。 特に、一旦戦時ともなると、大統領のもとに「一致団結」…

世界を変えた

ブッシュ政権発足と同時に起きた「9・11事件」―即ち「戦時意識」―は,「自由と民主主義」のお手本の国であったアメリカをして、どのように変え、そして今のアメリカでは何が起きているのか。 又、その事が世界全体をどのように変えてしまったのか、日本にもど…

「戦争」は「魔力」

アメリカ人にとって「戦争」と言う言葉は「ナショナリズム」を鼓舞する言葉で,その言葉の前にはあたかも「星条旗」の前に立つ如く、すべての批判的論理や言辞が吹っ飛びすべてのアメリカ国民をして、「愛国一色」にする「魔力」がある。 「アフガニスタン」…

「戦争」で結集

然しブッシュは多分意識して「戦争だ」と、叫んだのだろう.「9・11事件」はアメリカ人を結集させ,それ以降ブッシュ批判は一切影をひそめてしまった。 理性的なイギリス人でさえも,今回のロンドンの爆破事件で,「もっと犯罪捜査に特権を与えても良い」が9割の…

軍事力でテロが制圧できるか

ブッシュの言うようにアルカイダの「細胞」が本当に何十カ国にも散らばっているとしたら,これを軍事的手段で屈服させる事などできる訳がない。 「テロとの戦争で勝利する」と言う主張そのものが幻想でしかない、その意味では「テロは戦争」としたブッシュの…

連続テロ

「テロ対策世界一」と言われたイギリスの,それも首都ロンドンで,地下鉄・バス連続爆破事件が起きて世界中を震撼させた。 イギリスは治安対策に膨大な予算を投入し、世界一安全な都市の筈であった。監視カメラを国中至るところに張り巡らし,その数は実に200万…

巨大兵器メーカー

前民主党クリントン政権は軍産複合体からの圧力には,むしろ補助金を出して兵器メーカーを合併させ延命させる道を選んだ。その結果誕生したのが、「ロッキード・マーティン」「ボーイング」「レイセオン」の3巨大兵器メーカーだった。 然し、企業の将来に不安…

「軍需産業」と「建設業界」

アメリカでは,長らくの「戦時体制」の下で、軍需産業と政府の距離が縮まり、腐敗体質が抜けなくなったと言われる。それによって又軍需産業が巨大化したのである。 ブッシュ政権誕生後、先ずやった事が次世代戦闘機3000機の「ロキード・マーティン社」への発…

目標となった「イラク」

アメリカが,「中東のアメリカ化」と言うネオコンの野望を「イラク戦争」の形で現実化しようとしたのも、ハイテクを装備し、世界に比類のない史上最強の軍事力を手中にし、突出した米軍の軍事力を背景に出来たからに他ならない。 資本主義社会は構造的に「戦…