EU ⑥ 北欧 ノルウエー

okamakoto2005-02-13


北欧ノルウエー

ノルウエーは人口450万人、面積は38.5万平方キロと日本とほぼ同面積である。
1397年デンマークに併合、次いで1814年スウエーデンに割譲され、1905年独立すると言う歴史を持つ。
更に第2次世界大戦ではドイツに一旦は占領されて、ドイツの敗戦でようやく独立を果たしたという数奇な変遷を経てきている国である。
多分そのような事がノルウエー国民をして他国にない慎重さを与えているのかもしれない、国の安全保障に就いてはいち早く西側陣営NATOに加盟している反面、EUには未だに加盟していない。


1972年のEEC加盟についての国民投票は、賛成票46.5%だったが過半数には及ばず持ち越され、更に1994年11月のEU加盟についても賛成47.8%とこれも見送りとなった。北欧でのEC未加入は従ってノルウエーのみとなっている。「EC加盟」があって初めてユーロ採用となるのだから、この方も当分不参加と言うことである。何故そのような態度を国民がとるのかは明確ではないが、一つ言えることはこの国の北側にはロシアの強力な軍事基地があり、潜在的にロシアとの関係を憂慮する住民感情があるからかもしれない。ただ、前回よりも反対との票差は少なくなって来ているのでEU加盟、及び統一通貨ユーロ採用は今後に持ち越された、と言って良いようだ。


この国は大昔、氷河期には氷山に覆われていたと言われ、今でも北部地帯は氷と不毛のツンドラ地帯となっている。従って耕地面積は国土の僅かに3%にすぎない。ノルウエーの西海岸は氷山から滑り落ちる氷河の掘削跡が入り江となって「フイヨルド」を形成していて自然の凄まじさを見せ付けられる。自分達も観光で、首都オスローから北のゲイランゲル、―ビンストラ、―スケイ、―フィヨルランド、―ラールダ−ル、―フロム、更にベンゲルまで列車とバス・汽船で移動したのだが凄まじいスケールの滝又滝の連続であった。


この国も北欧諸国と同じように福祉や社会保障には熱心で男女の権利に就いても差別を一切なくしている事でも同様である。1926年「アルコール飲料の禁止法」を継続するか否か是非を問う1926年の国民投票でも、女性票の多くが「廃止」として「痛飲?」出来るようになっている。EUの国民投票では実に89%の投票率を示している。


オスロでは何と言ってもフログネル公園の「北欧のロダン」と称される野外の「ヴィーゲラン」の彫刻群が素晴らしいの一語に尽きる。延々と道路一杯に繰り広げられる芸術作品192、人物像650体には圧倒されてしまう。(上記写真は雄大なスケールの滝と、フログネル公園「ヴィーゲラン」彫刻の一部)