EU⑤ 北欧デンマーク
北欧4カ国は東西冷戦下、西側にも東側にも偏らずに北欧一体で緩衝地帯となってきたのである、所謂「ノルデック・バランス」の役割を果たして来たのだ。と言っても緊密な関係にあるように見えるこの北欧4カ国も、こと外国関係については必ずしも一枚岩ではない。4カ国の対EU、NATO,ユーロへの対応は下記の通り夫々に相違するからである。その理由は第一に夫々の国が位置する地勢上の理由があり、第二には第2次世界大戦の各国の経験が大きく外交面に影響しているからだ。
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(国別) (EU) (ユーロ) (NATO)
デンマーク 1973年加盟 国民投票否決 加盟
ノルウエー 国民投票否決 不参加 加盟
スウエーデン 1995年加盟 不参加 中立
フインランド 1995年加盟 加盟 中立
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デンマーク
元々デンマークは北欧全域を支配していた大国だったが1523年スウエーデンが分離独立,1905年にノルウエーをスウエデンに割譲,その上1944年にはアイスランドが独立離脱して本体の国力が大きく減退した。現在人口約540万人、国土は九州の1.2倍である。過去、第2次大戦でナチスドイツに占領された経験をも持つ.1949年NATO加盟によって西側からの安全保障を得る選択をした。
EU加盟投票は1993年に、前年の批准否認を覆して賛成票多数で承認し加盟を果たした、然し、2000年9月の国民投票でユーロ採用の方は賛成票で過半数を得る事が出来ず国民から否認されてしまった。従ってユーロ採用は今後の課題と思われる。
尚、今回から北欧各国別に、先回旅行で印象に残った「街の風景写真」等を適宜挿入し記述してみたい。
(写真はコペンハーゲン市内、上が川岸、下は湖畔の風景)