人生とは何か


緑と湖が美しいこの国で、すべての市民が将来の心配事もなく、のびのびと人生を楽しみながら生きて行く、外国から入国した人にも一定条件で市民権―選挙権も与え、年金も与え、仕事をも世話をして、その間は失業手当も与え、ゆったりと人生を一緒に楽しむのだ。


ヨーロッパ連合(EU)25カ国も統一国家を目指している、北欧諸国がそのお手本である。彼らは「戦争に懲り懲り」しているのだ。「そんなに急いでどこへ行くの」、と言うセリフが日本にあったが、彼らは「急がないで、人間らしく生き、人間らしく楽しみ」「一人として飢えない社会」を目指しているのだ。


「人を蹴落として自分だけが大金持ちになってガードマンを雇って、豪邸に住んで、お隣の貧乏人は追い払ってしまえって?」「人生もっと豊かな気持ちで生きたら良いのではないの、争わないで、人生たった一度しかないのよ」


夏休みは誰もが2ヶ月の休みを取って自分の別荘でバカンスを楽しむ。彼らは、言葉に出しては言わないがきっとそのように答えるに違いない、前言は自分の推測である。問うだけ野暮な世界なのだ。


実は25年前にその生き方を見て来て、以来、考えながら今日に至って来た。「一体国家とは何なのか」、「一体何故あくせくせねばならないのだ」、「その結果がどうだと言うのだ。」