ゆったりした北欧


丁度、昨年今頃だったか、北欧4カ国を24年ぶりに、今度は妻と一緒に訪ねてきた、4半世紀前のスエーデンがどう変わったのだろうか、と。

結果は「変わっていなかった」、と言った方が良いのだろう。日本とは正に対極にあった、変わったのはむしろ日本の方なのだろう、と思う。


勿論、北欧が全く変わっていない事はないのだが、むしろ着実に「底辺を上げていた」とは言える。「高福祉・高負担」の構造はそのままだが、例えば前回は「設備完備の老後施設」を進めていたのに、今回は「今は、それはやらない」と言う、設備が行き届いた事もあるが、むしろ住み慣れた「自宅で行き届いたヘルパー制」で、「最も生き甲斐のある老後」をヘルプする方向に「変わった」と言うのだ。


「老人隔離政策」は非人間的、と言うわけだ。然し「身内による介護」は否定する、女性は他所で勤務する、ヘルパーは「地方公務員」の専門職が派遣されるのだ。
女性の就業率が80%台と高いのは、結婚後も、政治家・教師・ヘルパー等、男性と同等に社会進出しているからである。老人介護の事を決めるのも政治家だが、その内の半分は女性議員である。

女性の多数意見で「家族は時折に(毎日でも好きな時に好きなように)会うのが最も良い」、となったのだろう。