「法案反対者」全員「賛成」に転ず

okamakoto2005-09-14



衆議院総選挙が、小泉与党圧勝を受けて、「勝ち馬に乗り遅れるな」、とばかりに参議院の反対者が続々「賛成」に転向している、と言う。


先日の鴻池氏の後を受け、参議院では、「郵政反対」の志士の会(旧亀井派)会長、中曽根弘文氏始め11名が全員「郵政法案賛成」に転回したと報じられる。


衆議院解散の小泉首相の言い分「法案の賛否を直接国民に問う」結果が「与党圧倒的多数」と出たのだから「国民の意思に従う」というのが中曽根氏の転向の理由だ。


一見「尤も」に聞こえるが、本来、議会は各議員の信念で発言し、行動する場であるはずである、大勢の変化に応じて信念を変えると云う風潮は政治家の本旨にもとるものではあるまいか。


まして二院制の主旨は、衆議院の「衆愚」に一定の歯止めを期待しての、良識の府としての「参議院」の役割期待の制度である。


英国・米国等の二院制で、「上院」は「人格・識見」に於いて、圧倒的に選れた人物が就き、大統領や首相を目指すのも上院議員から選出されるのが通例である。


残念ながら、日本の場合議員になりたい人間が、兎も角「バッジ」を付けたい一念でどちらでも出て来る。これが「参議院無用論」につながりかねない危うさを孕んでいるように思える。