GHQとの取引説


昨日も記したが敗戦直後のGHQマッカーサー占領軍指令で約3年間、岸氏は東条英機等と共にA級戦犯の指定を受け、巣鴨拘置所に拘留されていたのだが、東條等7人の死刑執行の翌日に釈放されている。


国際情勢の急変があったにしろ、又、日本の幾つかの国内政治状況があったにしても、MP監視の「鉄格子の中」から出て7年後、(敗戦後10年)にして日本のトップに就くとは尋常ではない。


岸信介氏は「妖怪」とも称された、秀才特有の「要領のよさ」「変わり身の早さ」「目端の利く男」だったに違いない。


同時に出獄した「満州人脈」の「隠し財宝」でGHQとの取引説が最も信憑性が高いと思っている。児玉誉士夫は、巣鴨プリズンで尋問された際に、CIAの前身の情報機関(OSS)にタングステンを提供したという。


これを国防総省に売却したCIAはその資金を対日工作の秘密資金にあてた,と伝えられる。敗戦直後の満州人脈には隠された謎が実に多いのである。


更に、岸氏は巣鴨に拘置中にGHQと取引し、アメリカの占領状態を固定化させる役割を自ら買って出たとしても不思議ではない、もしそうなら、その後の「日米安保条約改定」の「強行成立」は「釈放の代償」で「アメリカへの忠誠の証」だったのではあるまいか。



(写真は横浜・市内風景)