「邪魔者は殺せ」社会


そう見てくると,この風景は最近の世相の一面を際立たせているのではあるまいか、他人を「詭弁と騙し」の手法で押しのけ、成り上がっていく近年の「トップ像」である。


小泉さんも国会の予算委員会等で、答弁に窮すると「居直り」と「論理のすり替え」で切り抜けて来た。「要は、勝てば良いんだ」と云いたげだ。


野党でも「菅さん」のように鋭い質問をする人に対しても、質問をはぐらかし、本題から脱線し声高に饒舌を繰り出してごまかして危機を回避してきた。


論理がかみ合わないですり抜けられると、国民も嫌気をさしてしまって,見聞きするのも回避してしまうのである。国会議論のみならず政治にも背を向けてしまっていくようになった。


小泉さん以降、国会は「言論の府」であるよりも,あたかも「詭弁の府」になって、「無責任社会」を助長しているように感じている。


恐ろしい事に、この「国のトップ」の姿勢と風潮は、経済界を始めとする一般社会―更には子供の世界にも蔓延しているように感じる。


今は「自分本位」で、「目的の為には手段を選ばず」、気に入らない人間を「蹴落とし排除」して,「金儲けを賞賛」する「勝組社会」なのかもしれない。



(写真は紅葉の「日比谷公園」風景)