会社設立趣意書


早速、M氏と打合せ、「会社設立趣意書」を作成した、そこには資本金2000万円の新会社設立と、特許料300万の支払、交通施設を主体とした事業の目的、今後の事業計画が記入されていた。


K先生と落ち合って、Sアルミ本社に行く事となった、Mさんの奨めもあって、発起人の一人に名を連ね、発起人を代表する形でT市に向った。予めK先生からは「君が代表者でないと支援できない」と言われていたからだ。


S社での打合せには社長・副社長・常務の他に幹部2―3人も同席され、既に先生から凡その話は通っていて、質疑の主体は副社長からであった。


質疑応答の間、T社長は終始笑顔を絶やさず、黙って趣意書に目を通しながらも、然し、時折には鋭い眼光がこちらに向けられていた。


打合せ会では事業の見通し、採算性、それに会社の陣容についても聞かれた、陣容については、まさか「家内工業的」とも言えず、Mさんの関係で何人か参画する、と言っていた。打合せは、T社長の次の言葉で締め括られた。