米軍再編の目的


米軍再編の目的は日本政府が言っているような「日本のため」のものではない、目的は、地球規模で米軍が効率的に活動できるよう、米軍の負担を同盟国に肩代わりし、米国の経費負担の削減・合理化を計っているのである。


アメリカ国防総省は(4年毎再検討する世界戦略会議で)、昨年、GPR(全世界アメリカ軍配置計画)をまとめた、世界の主要拠点に軍司令部をおき即応体制をとる方針とした。


このGPR構想では、海外の基地を一級基地から四級基地までに再編し一級基地はヨーロッパ(英)に一つ、アジアの一つ、それが日本なのだ。日本に司令部機能を移して恒久基地化する、それが眼目である。


これはハイテク兵器開発でRMA(軍事技術革命)態勢―地球規模の応戦可能との判断が基本にある。削減兵員・経費は同盟国に負担させるが世界の要所には米軍司令部機能をおき、戦時体制発生時には軍を短期間に移動させると言うものである。


アメリカは、日本などがある北東アジアから、イラクなど争いが続く中東までの地域を、争いが起こりやすい「不安定の弧(こ)」と名付け、最重要な地域と位置付け日本列島全体をアメリカ戦略の最前線基地とする。


そのため、アメリカ本土にある陸軍司令部を日本に移し自衛隊を傘下におき、日本にある空軍司令部を、グアム島の別の司令部と合体させる事とした、何故グアムかと言うと、想定される中国、北朝鮮のミサイル射程外、後方第二線となる。