「戦争」は「狂気の世界」

okamakoto2006-04-30



北朝鮮の「拉致問題」について、昨日横田夫人が渡米の上でブッシュ大統領に面会し、直訴して「日米両国で北朝鮮に圧力をかける事になった」と報じられている。


拉致問題」について聞く度、被害者には同情を禁じえないのだが、反面、あれだけの執拗な怒りの先を、何故戦争そのものへの怒りと公憤にまで止揚できないのか、とのもどかしさを強く感じる。


ブッシュ氏は「今までの会見で最も心打たれるものだった」と語ったという、アメリカがイラクに侵攻して3年余り、その会見の瞬間にも、ブッシュのお蔭で無辜の住民とアメリカ軍の将兵の多くの命が絶たれていると言うのに。


自分は昭和一桁「戦争世代」であるが、人間と言うのは一旦「戦争」となれば国民総てが「異常心理」になる、「狂気の世界」といってもよい。自分達がそうであったように「絶対制国家」では「神ご一人」の為「死を賭す」のだ。


指導者が徹底的に「愛国心」を鼓舞し、相手国への敵愾心を煽る、又、そうしなければ普通の人間は到底人間を殺し、殺戮する「狂人」にはなり得ない。六十数年前の日本もそうだったが拉致事件が起きた28年前の北朝鮮も恐らくそうだったろうに違いない。