2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「恥」の国

一方日本はどうか、規則も一見厳格なようで実態はいい加減で「悪い事は見つからなければ良い」の社会だ。犯罪も警察に捕らまってはじめて「犯罪者」で、陰で「悪さ」をしたり、「脱税」していても見つからなければ「しめしめ」の社会なのだ。 一般的に、日本…

心の中の「神」

然し、それは第一に透明感に裏打ちされている。例えば「税」だが、原則「総合所得」で自分で計算し税を納付する。 第二に西欧社会の底辺には(一般的にキリスト教)の宗教感がある。それは弱者への思いやりの「博愛精神」だったり「社会への寄付」を美徳とす…

アメリカと日本の違い

「アメリカを見習え」、とばかりに「アメリカナイズ」されていく。思想・風潮・文化・経済・税制もだ。アメリカ帰りの政治家や竹中平蔵さんが大もての時代だ。 確かにアメリカには素晴らしいところが沢山ある、人間もフランクだし競争社会の良い所も方々で見…

現実はどうか

その内容と税制の推移等については、この後追々調べて行く事として、昨日たまたま東京のJR山の手線が日中2−3時間全線不通になった。「人身事故」との事だった。最近めっきりこの種の事故が多いのである。今朝の新聞にはそのことは殆ど出てはいなかった、も…

戦略会議の言い分

昨日の「戦略会議」の提言では「ビンボウなのはなまくらだからだ」、もっと努力すれば「金持ちになれる」。だから「金持ちに良い社会」にする事がみんな頑張っていく事になるのだ、その為には税金で工夫せねばならぬ、と言っているのだ。

エンゲル係数

「エンゲル係数」と言うのがある、収入の中に占める「食費の割合」である。人間である以上、一人残らず、誰でも毎日食べなければ生きてはいけない、収入が仮に月に100万円の家庭があって月に30万円の食費がかかったとすれば食費の割合は30%である。 月に…

税金の話

税制で何が変わるか、と言えば『国のかたちが変わる』のである。 どのように変わるかと言えば「金持ちの階層」と「ビンボー人階層」に分かれ、その差が年々大きくなっていく社会になる、と言うことである。 ビンボウ人から税金を沢山とって、金持ちからは余…

努力した人が報われる公正な税制改革(要旨)

① 税のインセンテイブ・システムの有効性を高める為、よりフラットな直接税体系を目指す事。所得税減税、法人税、相続税などの減税を引き続き行う。 ② 所得税の最高税率が法人税の実効税率を上回らないようにする。 ③ 所得税の課税最低限の引き下げ、軽減税…

「勝組み」優位に

『頑張っても頑張らなくても、「結果はそれほど変わらない」護送船団的な状況が続けば、いわゆる「モラル・ハザード」(生活保障があるために怠惰になったり、資源を浪費する行動)が社会全体に蔓延し、経済活力の停滞が続く事は避けられない。 現在の日本経…

日本を変えた「経済戦略会議」

答申書は、「経済再生に向けた基本戦略」として、全93ページ下記の5章にわたっている。然し、これが「小渕」以降、「森」・「小泉」と、現在に至る政治の基本政策になっている事を考えると、とても見逃す事の出来ない重大な意味を持つ内容なのだ。 『答申』…

「金持ち」への税改正

ただ、この提言で関連法案の法案改正・新設条文が延べで約190項目にも上り、その内容は、「大企業」及び・「金持ち階級」への税優遇策、財政支援策、税の免除、減税の提案で、委員会で事務局を設置し、「その後の法律改正を見届ける」と、宣言し、事実その通…

アメリカ帰りの「竹中さん」

委員の顔ぶれは大学教授4名、会社の経営者6名で構成された。経営者は、JR鉄道会長・大手自動車会社社長・大手スーパー社長・ビル会社社長・引越しセンター社長、それに「委員会議長」の朝日ビール名誉会長の樋口広太郎氏であった。 大学教授4名の中に「竹…

「中曽根以降20年」、「小渕以降6年」

ここでは、小渕内閣での「経済戦略会議」なるものを考えてみたい。先にもふれたが、小渕さんが首相になった時に全く人気がなかった。そこで中曽根さんにならい、一気に「人気挽回」を策したのがこの会議だったろうと思う。 小渕さんは首相の「私的諮問機関」…

「ヒトラーと同じ」

ところが、どうであろうか、最近は国会もすっかり形だけになってしまったようである。つい先日まで衆議院議長をお勤めの綿貫さん迄が「小泉総理は独裁者だ」、「ヒトラーだ」と、月刊誌誌上で発言されている(月刊「文芸春秋」6月号)。 何故そうなったのか…

税制をほしいままにする「諮問会議」

本来、「税」は国民各人が納得してそれを負担すべきものだと思う。その為には税制について国民的議論を交わし、誰もが理解し合い、分かり合って税負担をする事が前提である。 勿論、国民各階層での利害がからみ合うのだから、最終的には、国民の代表としての…

知恵袋竹中平蔵氏

さて、ここで小泉内閣のことまで言及したのは、実質的に現在小泉内閣を支える実力者「経済・金融・郵政」担当大臣竹中平蔵氏の「過去の業績」を一考したいからに他ならない。 竹中平蔵氏は小渕内閣で「経済戦略会議」で頭角を表わし、森内閣当時には「IT戦…

小泉氏登板

周知の事ながら、その森喜朗氏の子分で番頭格が現首相小泉純一郎氏である。小泉氏は親分が首相を勤めていた間は、森派「清和会」の会長兼事務局長をしていた。小泉氏は.森氏退陣後は、総理総裁として今や天下人として戦後歴代総理の長期在任記録保持者を狙う…

短命に終わった森内閣

小渕内閣の後は、当時自民党幹事長だった森喜朗氏が総理大臣に就き、内閣を継ぐ事となった。自民党参議院会長で実力者である青木幹雄氏の「小渕さんが後事を託した」との「病床証言」が功を奏するのだが、結局森内閣は1年の短命に終わる。 在任中「神の国」…

残された日本の現実

然し小渕氏が残した事跡は実に重くて多い。自身が「借金王」と豪語とも自嘲とも取れる言辞を吐いたように日本の財政は(先のグラフが示すように)これを機に一段と悪化し危機を深めたのである。 公明党を政権内に取り込んだ事での問題は国の将来に関る実に重…

死と共に消えた「ドコモ株問題」

当時、最も問題となったのは小渕首相の「NTTドコモ株」問題であった。本来個人取得困難なドコモ株を小渕氏が「秘書名義」で取得し、膨大な利益を得ているのは、「一体事実関係」はどうなっているのか、と国会で追及されていた。この問題で小渕氏は正に窮…

「自公連立政権」へ

小渕内閣は、ここで「禁じ手」とも言える、窮余の一策を講じる。10月5日内閣改造に際し公明党を政権内に取り込み「自公連立内閣」に踏み切ったのである。公明党は総務庁長官に続氏を送り込んだ。11月19日政府は国債7.5兆円の増発を決めている。 12月の次年…

過半数国民が不支持

然し9月の内閣支持率は厳しかった。支持する21%、に対し不支持は54%にまで伸びている、国民の半数以上が不支持を表明したのである。一方、小渕氏から指名を受け経済戦略会議議長には10名の委員が、議長には樋口アサヒビール名誉会長が就き、委員の中心に…

「借金王」

橋本内閣の後は、平成10年7月30日、同じ竹下派(経世会)小渕内閣が引き継いだ。 小渕内閣は発足当初から支持率32%不支持率47%と、全く不人気の中でのスタートであった(8月2発表)。これは、今までの内閣支持率では誰よりも低い最低の記録である。 …

不人気でも実行出来るか

ここで橋本氏は一転、積極的景気対策を打つ事に変更した。12月に入って2兆円の赤字国債を発行しての減税、更に4月に入ってからは4兆円規模の追加減税を発表、然し相次ぐ景気対策も効を奏せず、この月の内閣支持率は26%まで低下してしまった。更に追い討ちを…

緊縮政策の困難さ

これらは、早速橋本内閣支持率低下に直結した、9月の橋本内閣支持率は35%に低落した。当然の事として10月の衆議院選挙で自民党・社民党に厳しく、特に社民党は村山内閣当時の政策転換の影響が大きく響き17名と激減してしまった。一方、直前の9月に社民・さ…

行政のスリム化

更に橋本氏の目は行政のスリム化に向いていた。現在24省庁ある中央官庁を半減、12の省庁に削減させる事に目標を置いたのである。かねて氏は行政改革と政治家主導の政治を目指していたのである、それを実施するには、行政の中でも最も権限の大きいい大蔵省に…

「景気」と「人気」浮揚策に転じた橋本内閣

村山氏辞任の後を受けて平成8年1月10日本格的自民党復活内閣となった橋本内閣は、何よりも先ず悪化する日本の「財政の建て直し」と、思い切った「行政のスリム化」、加えて大蔵省改革を通して「国際金融の自由化」を自らの課題として位置付け、その実現に向…

尊敬されるリーダー不在

考えてみると、国会議員の選挙が、市・区会議員選挙並みの「小選挙区制」下で行われ、それ以来、特に顕著となった保守化の傾向と、二世・三世議員が過半を占める「世襲制の定着」で政治や選挙への関心を薄れさせ大衆と遊離してしまったのかもしれない。 かっ…

離合集散を繰り返した「革新政党」

平成8年当時、「社会・自民・さきがけ」と、首班を争った一方の新生党・公明党は「新進党」を結成し、その党首には小沢一郎氏が就いた、新進党から離脱した羽田孜氏等は太陽党を結成するなど、野党陣営内でも離合集散が繰り返された。社会党も村山氏退陣直後…

政権与党になった社会党

村山氏は首相就任に際し、従来社会党が「党是」として掲げて来た「平和憲法堅持」「自衛隊違憲」「君が代・日の丸国旗問題」を180度急展開させた。政権与党となる為の代償なのだが、この事は充分な党内議論も経ずに行われた為、党内外に大きな波紋と余波を残…