2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

民意が反映しない悲劇

それはそれとして、現実の選挙は小選挙区となって以来、あたかも「市会議員か区会議員」選挙のようになってしまい、「汚職や悪事」に無関係に「先生」が選出されて二世・三世議員が跋扈している、今や国会議員の3人に2人は「政治が家業(稼業)」になってしま…

小選挙区制の現実

「小選挙区制」は、当時政権復帰を目指す自民党の「起死回生の策」として実現したものだった。 政府の諮問機関「選挙制度調査会」が「政権交代可能」な制度として他党・野党にも同調する意見もあって実現にこぎつけた経緯がある。「汚職や悪事」をすると即座…

政高、官低の歪み

「三権分立」の原則、特に「行政」と「立法」との緊張関係が崩れて、「政高、官低」が極端になったのは、選挙制度が中選挙区から小選挙区となった細川内閣末期の1994年(平成6年)3月以降のことのように思う。

「配分」から「税減」へ

然し、バブルもはじけ「分配」の余地の少なくなった低成長化の時代に入ってきた80年代から、「聖域、税の世界」に政治家が積極的に「政治力」を発揮し出す。政治力で大企業・特定業界への配慮に「気配り」を始めていくのである。「政・官・業」癒着の構造は…

政官癒着の始まり

田中以降、政治の堕落が始った、国の予算の政治家の「恣意的配分」である。公共工事の「政治的か所づけ」、「政治配分」である。その結果「政・官・業」癒着の構造が出来上がった。因みにそれ以降、「首相選出の地元県」の公共工事は急伸するのが常態化して…

政治が行政に関与するのは「タブー」だった時代

荒船清十郎と言う政治家がいた。埼玉県選出の男らしい剛毅な気性の政治家で佐藤内閣当時、初めて運輸大臣に就任し、地元深谷市に国鉄急行の停車することを画策し、彼の政治力で実現した。然し、そのことが「政治家の職権乱用」として問題になり、大臣を辞任…

歪められていく税制

本来税は国の仕事の中でも最も「神聖な領域」に属する仕事である。従ってこの分野は税務行政(テクノラート)に委ねられていて、滅多な事では政治家が直接くちばしを入れる事には「はばかり(遠慮)」があった。少なくとも1970年以前まではそのようだった。 政…

新たな実力者

更に最近では、「戦略会議実力者」竹中大臣が、税の事で具体的に種々ご提案になっていらっしゃる。「日本も従来の過度に公平や平等を重視する社会風土を「効率と公正」を機軸とした透明で納得性の高い社会に変革しなければならない」(答申書72ページ「おわり…

二つの「税制調査会」

法律は誰が作るかと言うと立法府、政治である。然し政治家もそんな実務のわかる人間は殆どいない。実務にタッチ出来る政治家はごく限られた人間しかないのだ。(以前の限られた期間の経験だが政界との関り合いから断言できる)税の実力者は自民党の「税の専門…

税の実力者

優遇が方々の業界や階層に出来、声の大きい方に気配りし、「手直し」を重ねて行くものだから原則がどこか「行方不明」になってしまったように思える。 これらは税務署が悪いのではない、法律がそうなっているからだ、官僚は法で決まった事しか出来ないのだ。

本来は「論理の世界」

「税金」ほど論理的に組み立てられ、どこからつつかれても非の打ち所のない理論的でなければならない分野は他にはない、と思うのだが、何時の頃からか、近年の税制の改革には理論より現実が優先しすぎている、やれ「景気対策」だ「不況だから」とか、「企業…

税の世界

今月は税制のことを考えていこう、と、思い定めていながら、具体的な中味に入る段になると、正直なところ、気が重く、陰鬱になってしまう。どう考えても制度が歪められていく一方で、不公正さが目に付き、考える方のこちらの精神状態が悪くなってしまう。 勿…

IT時代の怖さ

今回の竹中さんによる「IT革新」が「膨大な行政資料を通して」日本を丸ごとアメリカ政府・謀略機関は勿論、ファンド会社・競争会社にさらけ出し、今のような「日本売り」の結果となってしまっているのではないかと感じている。 何しろ今の自分の「ささやか…

日米戦争

突飛かもしれないが自分はこの頃、現在が「日米戦争第3回目」の最終局面ではあるまいかと思っている。 第1回は言わずとしれた「太平洋戦争」だった、日米の戦力比もあったが、決定的だったのは「日本軍の極秘暗号」がすべて解読されていた事が最大の敗因だっ…

国の安全保障

更に、これは杞憂なのかもしれないが情報公開の潮流が、行き過ぎると根本的国の安全保障の問題に係わりはせぬかとの懸念を持つ。

官庁の競争意識

特に問題は「情報発信者側」の「横並び」、「遅れてはならじ」の日本的特性「競争意識」が、幸いとなるのか、逆に災いになりはしないか、の視点である。 時折経験するのだが役所に問合わせすると「それはホームページに載っていますから、そこで見てください…

情報格差

半面、然し新たな問題も発生するのではなかろうか、先ず情報格差の問題である。パソコンと言う道具を持つ人とそうでない人との格差、更には、主に世代的な情報ギャップである。パソコン操作する年代や個人間の格差である。これは一時的問題で過渡的なものだ…

官僚社会と情報

元々、官僚世界には、組織として共通の、秘密主義、セクショナリズム、閉鎖性等の特性があった、これは生物で例えれば細胞の組織防衛本能のようなもので、どの組織でも不可避的ものだと思う。然しこのような情報公開が進めば、それらの弊害は相当程度取り払…

「ネット社会」

近年の各官庁の電子化は実に目覚しいものがある、各省庁・道府県・市町村に至るまで、独自の「ホームページ」を設けて、夫々の部課別に「競って」説明から各種手続までがパソコン上で表示させ、クリック操作一つで、見て、知って、手続まで済ます事も出来る…

電子政府

第5章では第1節1項で「横断的社会資本整備計画への転換と地域経済再生に結びつく計画の策定」とあり、全国レベルで公共投資の重点分野を決め地域間競争を活発化させる、として列車の新線建設・複々線化・パークアンドライドシステム導入・CATV・インター…

キャピタルゲイン

更に第4章に入ろう、「産業再生に向けたフレームワーク」なる節がある。遊休不動産の用途地域規制を徹底的に緩和し公団等に買い上げさせる。ここでも株式交換・譲渡益免除がある。又、公開3年前から保有の創業者利得の拡充・ベンチャーキャピタル支援税制創…

グローバルスタンダード

第3章では、既存の銀行システムは既に「20世紀型金融」であり、今後は「21世紀型」グローバルスタンダード(アメリカ型)にすべきであり、そのための具体的金融の規制・法制・税制・会計制度等の法改正等を提言している。 その中では、具体的に、不良債権処…

見逃せない中味

「経済戦略会議答申」は、各章が、夫々に2−3節に分かれ、更に何項目かに(ランダムに)枝分かれしている。その中で、(自分なりに)注目すべき小項目を抽出して記すと下記のようになる。 第2章の第1節が「.健全で創造的な競争社会の構築」で、その中の3項目…

実行力

何分にも各種審議会や、諮問会議は「言いっぱなし」「提言しっぱなし」が多い中で、竹中さんは「事務局をそのまま置いて提言の実行状況をチェック・監視する」と、宣言され、事実、実行された。 その「実行力」「戦略性」は小泉さんのような方には何よりも心…

布石

各章毎の概略と注目点については次回(明日)記す事として、第4章第5節「21世紀を先導する産業」(1)項目、「国家戦略の策定」で「官民が共同して設置する委員会の場において今後1年以内に策定する」となっている.(56ページ) 「IT戦略会議」はこの提言…

足跡

先ず、(多少硬くなるのだが)、第1章から5章までの標題を下記する。 第1章 経済回復シナリオと持続可能な財政への道筋 第2章 「健全で創造的な競争社会」の構築とセーフテイ・ネットの整備第3章 バブル経済の本格清算と21世紀型金融システムの構築第4章 活力…

戦略家

その意味で改めてこの「戦略会議答申」を読み直して見ると、実に「戦略的」で、且つ「深謀遠慮」ぶりがうかがえる。前にも記したがこの答申書は93ページに及び、A4版、「はじめに」があって、第1章から第5章まで「おわりに」の後、参考・参考資料・付録ま…

実力者

先にもふれたように、財務・金融・郵政担当大臣竹中平蔵氏は、今や「小泉、丸投げ内閣」の「知恵袋兼実力者」として「飛ぶ鳥も落とすが如き勢いで」日本の国政を左右されるお立場にある。それだけに、当分この方から目を離せないように思う。 竹中大臣のご経…

「満場一致」の儀式

ところで、昨日の日経新聞「私の履歴書」で以前政府税調会長も勤めた加藤寛氏が、面白い事を記している。弟弟子で米価審議会委員をしていた方の発言だが、その内の「米価」を「税」として読み替えて紹介すると次のようになる。 「税」は自民党の下で政治的に…

主権者意識

給与所得者は天引きで「源泉所得税」を納付している、だから「税金は取られるもの」との意識があっても納税意識はない。給与支給者(会社・事業所・役所等)に天引きを義務付けているからだが原則は申告納税である。 「源泉徴収制度」は、敗戦後GHQの要請…