9月末の決算を無事に終えたその翌日、10月1日、懐にして来た頭取宛「退職願」を、支店長に差し出した、 支店長は予期もしなかった様子で、一瞬顔色を変えた、中味を確かめた上で「君も将来のある身だ」「家族の事も考えて見たらどうだ」、「再考し給え」だっ…
「銀行を辞める」と、言い出した途端、妻の顔色が「さっと」変り、暫くは絶句していた。妻とすれば言葉も出なかったに違いない。 あの当時、世間的には、銀行は最も安定した職業とされていた、それを抛(ほう)られては、家族はたまらない、これからの「家族の…
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