トルコ紀行(4)地勢の概観②

okamakoto2005-01-05


今回トルコへ旅し、この国の歴史の旧いのには改めて感慨を新たにした。記録では西暦紀元前6000年前(現在から8000年前)この国には人類最古の農耕集落が出現し、その後紀元前3000年にトロイで城砦都市が建設された、と史跡にある。(写真はエフェソス遺跡・トロイの木馬

 
今回下記の旅程で約3000キロと、ほぼこの国を半周した勘定になるが、中部内陸部及び南側地中海沿岸地域、西側エーゲ海沿岸各地に史跡として残されている広大な大理石の(イタリアのポンペイ遺跡に数倍もする)遺跡や、かっての都市施設・残砦等を見ると、今から2000年−3500年も前に我々人類の祖先がこのような文明を創って来たのかと、実際強い感銘を覚えてしまった。(まして発掘済み遺跡はまだ一部だと聞く)


               今回の概略行程

イスタンブールアヤソフィア地下宮殿・トプカプ宮殿
(夜行寝台特急列車)
アンカラ
カッパドキア<ギョレメの谷・カイマクル地下都市・キリスト教徒洞窟跡・奇岩自然の造形美>
コンヤ<シルクロードの隊商宿>
パムッカレ<世界遺産ヒエラポリス・パムッカレ>
エフェソス<エフェソス遺跡>
クシャダシ
ベルガマ<アスクレピオン遺跡・アクロポリス遺跡>
トロイ<世界遺産トロイの遺跡>
チャナカレ
(ダーダネス海峡)フェリーにて
イスタンブール<グランドバザール>


この国は現在EU(ヨーロッパ連合)に加盟申請している。然し欧州ではイスラム大国トルコへの警戒心もあって果たしてすんなり実現出来るかどうか危惧されている。既にEU入りを果している隣国「キプロス」との「帰属問題」も島の東部を占有するトルコにとっては解決を迫られる厄介な問題であり、同時に「トルコが果たしてヨーロッパなのか」もEU内で疑義があるからだ。

 
然しこの国の賢明なのは、アメリカの基地を国内に置いている「親米国家」にも拘らず、昨年アメリカから米軍イラク侵攻の前進基地として基地使用を求められたのに対し、大国に臆せず「断った」事にも見られるように「筋を通す事」にも現れている。(勿論隣国イラクへの派兵もしていない)。兎も角、この国のしたたかさの反面、陽気さとユーモア精神、議論好き、駆け引きの旨さは抜群ではないだろうか。
 

旅行中の各地土産物売り場や、5000軒もあると言うイスタンブールのグランドバザールの売り子達(と言ってもひげを生やした男たち)の、瞬間的にその客の「金のある、なし」、その客の「言葉」を判断し、「その国の言葉」で売り込む術、巧みな駆け引き、咄嗟の冗談、例えば「貧乏人!」「ケチ!」と発せられるこれらの日本語には、その時のタイミングと言い、表情と言い実に絶妙で、憎めなくて、何度も笑わされたものである。