EU ① 加盟国


(上記加盟国図面は「駐日欧州委員会代表部」資料より転写させて頂いた)

      EU概略

自分は前にも記した事だが「外から見ると本当の日本が見える」と考えている。北欧から見ても、日本には数多くの問題があると考えるのだが、既に触れたEU(ヨーロッパ連合)の行方こそ、隣国「巨象中国」と並び、今後の世界にとって最も重要な注目点だと思う。現状ともすると「アメリカ一辺倒」の感がある我国にとってEUの行方こそは目を離せない重要な問題だと思うのである。


EUの成り立ち
そもそも1914年の第1次世界大戦、及び1939年の第2次世界大戦は主要戦場となったヨーロッパ各国間に抜きがたい傷痕と不信感を残す結果となった。特にドイツとフランスは、2度に亘る大戦で敵味方に分かれ殺戮し合って多大の損失を与え合った。その反省と洞察から、「戦争」の真の原因は「資源の争奪戦」にあると考えたのである。特にフランス外相ロベール・シューマンライン川周辺ロレーヌ地方の難民出身者、同地は資源豊富で普仏戦争でも激戦地となった)は、ドイツのアデナウア首相にその想いを率直に語り「戦争の真の原因を取り除くため」に「資源の共同管理」を持ち掛け、両者創設に合意、欧州各国に提唱したのである(1950年5月9日)。これがECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)の出発点である。


参加国15カ国までの歩み
1951年4月、主旨に賛同したイタリア・オランダ・ベルギー・ルクセンブルグ含め6カ国で「欧州石炭共同体(ECSC)」をスタートさせ、更に1968年にはECと称されるまでになった。1973年イギリス・アイルランドデンマークが加盟し、1981年ギリシャ、1986年にはスペイン・ポルトガルと合計12ヶ国となった。1993年11月マーストリヒト条約が発効し1994年1月1日を以って欧州連合EUとなった。1年後の95年1月よりオーストリア・フインランド・スウエーデンが加盟し15ヶ国となる。


参加国25カ国までの歩み
2004年5月1日よりソ連崩壊による東欧及び地中海地域の10カ国(エストニアラトビアリトアニアポーランドチェコ・スロバキアハンガリースロベニア・マルタ・キプロス)が加盟しEUは25ヶ国となった。これによるEU人口は、実に4億5千500万人(米2.9億・日本1.2億)、面積は日本の10倍、392.9Khm(米937.3KHM・日本37.8KHM)GDP比較では日本の2倍余、EU9.6兆ユーロ(米国11兆ユーロ・日本4.2兆ユーロ)である。