2.個別問題


① (NHK)―政治に迎合して巨大さと拡張主義に走り、視聴者に目が向いて来なかった。聴取料制維持を計る事と、関連会社設立で経営の長期安定を図るの余り、報道の使命と報道機関としての未来像を描ききれなかった.BS放送の展開とデジタル化への遅れが典型である。


② (民放)―本来、NHKとは番組の質で競うべきが、民放間での「視聴率競争」に明け暮れ、営業と収益第一主義で、必然、娯楽化・画一化・低俗化傾向に傾斜した。


③ 広告費全体が伸び悩む中、テレビのシエアは現状、他を抜いているとは言え、ネット広告等の台頭で今後先細りも予想されている。


④ 加えて今後デジタル化負担が重くのしかかる。かっては「利権の対象」だった「テレビ事業」が、今後は地方局中心に淘汰の嵐に見舞われようとしている。




下記は2月18日付けの(日経新聞朝刊)による2004年媒体別の広告収入集計である。

  媒体別  媒体数    広告費      対年度比増減指数(%) 
  テレビ   127    2兆436億円       104.9
  新聞    100    1兆559億円       100.6
  雑誌      60     3.970億円       98.4
  ラジオ    101     1.795億円       98.3
  ネット   (不詳)    1.814億円       153.3
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 (尚、参考まで、NHKの受信料収入は16年実績約6500億円)