民営化路線はベストなのか


ところで、小泉さんは郵政民営化に御執心で、最近は法案成立に焦りさえ感じられる。大事故がなければ、昨日の新聞のトップ記事は「郵政民営化法案の自民党内調整が決着」のニュースがトップのはずだった。郵政の民営化で一体、何が社会にとってプラスになるのか、銀行・保険・運送の同業民間業者との過当競争は起きないのかどうか、将来どのような弊害があり得るのか、そのような議論も不充分なままで「民営化ありき」「民営化は時代の流れ」では悔いを後世に残す事になる。


効率や利益を最重視する経営の結果は、過剰な競争意識だけが突出しかねない。確かに民営化で経営の効率化はあるだろうし、勝者と敗者の淘汰は進むだろう。


然し実際に国鉄が民営化されJRとなって20年、プラス部分のみ強調されるが実際は果たしてどうだったのか、この際、「過去の負の部分」にもメスを入れ、もっと切り込んだ議論を尽くさねばならない。