BIS規制


「BIS規制」は外国に進出する銀行の「自己資本比率8%以上」とするもので、当初アメリカは主要国間で協議に入ったが、まとまらず米英だけで取り決めて、以降これが「国際基準」とされたものである。当時の日本の銀行でこれに合致するものが殆どなく事実上、日本の銀行を欧米から締め出す「ハードル」となった。


先にも記したように、海外に進出した日本の銀行は、日本国内で短期資金を取り込んで、海外では金利の高い貸し出し、或いは10年又は15年ものの長期債券などを買って「利鞘稼ぎ」をしていた。従って急に店を畳んで引き揚げるには手持ちの債権(貸出金・長期債権)を損を覚悟で始末せざるを得なかったのである。