エンロン社の生い立ち


先ず、エンロン社の生い立ちから見る。

エンロン社は、1985年、テキサス州で合併によりガスパイプライン会社として設立され、ガス、電力産業の規制緩和の波に乗ってエネルギー取引を柱に急速に業績を拡大した会社である。


同社の業績は、合併後の15年で全米第7位、世界で16位の巨大多国籍企業に発展した。2000年度の総売上高は、実に1010億ドル(約11兆円)を占める。


米国では、共和党レーガン政権の1980年代、エネルギー業界の自由化と規制緩和が行われ、電力の生産と販売が分離して、新たに電力の卸売業が生まれたのである。