「浅沼稲次郎氏刺殺」

okamakoto2005-11-07



新安保条約が自然成立し、岸信介首相は内閣総辞職を表明し退陣した。後任には池田勇人氏が就任した、事件が起きたのはその直後の事であった。


昭和35年10月12日、それは正に首都東京のど真ん中、それも白昼、警備は厳戒態勢下「衆人環視」の中で起きた。


この日、NHK主催で「各党党首演説会」が日比谷公会堂で開催された。自民党池田勇人総裁、社会党浅沼稲次郎委員長、社民党西尾末広委員長が演説者だった。


社会党浅沼稲次郎委員長の演説中に突然事件は起きた。突如、壇上に一青年が駆け上がり、演説中の浅沼氏目掛け日本刀を構えて体ごと突撃して行った。


瞬間の出来事だった、刀は浅沼氏の心臓部を貫き、犯人は取り押さえられたものの、救急車で運ばれた浅沼委員長は致命傷を負っていて夕刻、絶命されたのである。


この事件は、池田新首相始め政界要人が並み居る中で起きた。たまたまこの演説会はNHKテレビで全国に中継放送されていて、事件の一部始終は生々しく全国の茶の間でも放映されていた。