「危機の予兆」


政治権力と言うのは、政治的行き詰まりや、社会的不満や矛盾が充満してくると、往々にしてそこから国民の目を逸(そ)らさせ、一方で報道・情報操作に走り、国民を抑圧しようとするものだ。


更には、国外に「敵」を作り、過剰な「愛国心」と「敵愾心(てきがいしん)」を煽り、国民の不満や怒りを外に向わせようとする。


先の昭和時代の「太平洋戦争」への軌跡、「9・11事件」でのブッシュの「アフガン」・「イラクへ戦争」にも同様の背景があったと考えている。


現在の日本も正に危険な状況と云わねばならない、小泉―竹中政治の専制ぶりが日々目に余る状況となり、「オール与党」「大政翼賛下」は、危険な戦前状況を髣髴(ほうふつ)とさせる。


然し、肝心のマスコミも現状の真の危険性を報じず「情報の垂れ流し」に終始し、若者達も「無関心」を装い、有権者の大半を占める主婦層は「ブランド漁り」か「ネット株」に熱中している。


片や、記録更新中の「東北・秋田県での自殺者増」や、全国の年間「自殺者数連続3万人以上の事実」は、何よりも我々に「危機の予兆」として警告を発しているように思えてならない。



(写真は師走の雪国)