「女系天皇」は「天皇制ぶっ壊し」の第一歩か


今回、小泉首相の私的諮問機関で「天皇のあり方」をも変え、「女系天皇」を認める意向で「皇室典範に関する有識者会議」なるものを直属の下において「万世一系の内容を変える」方向にある。


女性天皇」と単純に考えられそうだが、(自分も最初は単純に考えていた)然しそう単純ではない事が分かった。(月刊現代2月号、森暢平氏著「皇室典範改正のパラドックス」他)


天皇家には「男系のY染色体」(男性だけにある)が、古代から連綿と続いて来て「皇室の伝統」が保たれてきた。


Y染色体」が、ここで一挙に断絶して良いと言うこことは、天皇制そのものを否定する事に他ならない、歴代天皇制が連綿と続いてきた根拠がなくなるからだ。


「諮問会議」とか「審議会」・「懇談会」等は、中曽根内閣が「開発・活用」して以来、「手間と時間」の掛かる「国会議論」を抜きにして早期立法化する手段として有効利用されて来た。


従って本来ならば、議論の府である「国会」を空洞化させ「軽視」する事なのだが、今の日本の「首相権力」の強さは非類なきものだ。


まして今回この問題を審議したメンバーの中には皇室関係者も、誰一人として入れなかったし、詳しい人も居なかったそうだ。


2千年余り続いた「天皇の継承問題」を、当事者(天皇家)の意向も聞かずに、この「平成の時代」に結論を出せる首相と言うのは、実に歴史上にもない「大した人」である。


しかも諮問の期限を1年間とし、昨年末までと区切ったのは自分の首相としての任期切れまでにこの問題に決着をつけ「歴史に名を残したい」、ただその一点が目的だと思えるのに。



(写真は京都のお寺巡り)