田舎の家の整理

okamakoto2006-02-01



「息子」が、何代も続いた「家を整理しよう」と言い出したので、さぞかし母も困惑したのだろう。付近に嫁いでいた長姉夫婦のもへ駆け込み、その後は長姉夫婦が専ら阻止に動いた。


自分は、ここは母を説得する以外に道はないと感じ、朝晩、根気よく母への説得を試み続けた。


「国さえも敗れたのだ」、「我が家も旧態勢では維持し得ないのではないか」、「このままジリ貧になる、この際家を移そう」、「自分は東京が良いと思うが、母の意思には従う」と説き続けた。


東京と言い出したのには理由があった、勤務当時のS君ご両親から、新宿からさほど遠くない小田急線駅近くに「譲っても良い」、と云われていた「土地付き2階建て一軒家」があった。


それは当時、田舎の田畑1−2反歩を手放せば入手可能なものであった、母さえ諒解してくれたらそうしたいと考えたし、具体的にお願いする積りであった。


母も理屈ではよく判っていた、例えばお寺やお宮さんのお付き合いでも、割り当は他所よりも多いし、700坪もある敷地の維持だけでも大変だったからだ。然し、理屈では判っても気持では、割り切れなかったに違いない。