「会員制」

okamakoto2006-02-20



実は「新事業」は「会員制」とし、月額会費を頂くシステムにしたのだが、お問合わせを頂いた割には入会して頂く会員はさほど多くはなかった。


銀行の先輩等から寄せられるのは「入会」よりも、「営業代行」の「売上実績」に応じて「マージンを払いましょう」と、言うものが多かった。多かったと言うよりも「殆ど」がそうであった。


安定収入を目論んだ毎月の「会員制」は、「手前勝手」と言う事なのだが、その時は、会員不振の原因は「自分の営業不足」の所為とばかり思い込んでいた。


然し、そうではない事は直ぐに気付く事となる、会費を頂く以上、それなりの仕事をして差し上げないといけないし、実績が出ないと続く訳もない。


それに沢山の会員を募集しては、会員皆さんの要望に、充分に応えていくのは並大抵の事ではない事に気付くのである。


当初、会員にご入会頂いたのは知り合いの「プラシチック製造会社」「ネクタイ卸会社」それに「製薬会社」で、何れも仕方なく「お義理」でお付き合い頂いた先であった。


プラシチック製造会社社長は、T市我が家の町内会長であり、ネクタイ卸会社は二番目の姉が家族ぐるみで付き合っていた先で、自分と姉の願いに止む無くお付き合い頂いた先だった。


さて、銀行の先輩・同輩からは、各地の「名産品」や「販売先開拓」を「成功報酬条件」でご紹介を受け、その販路や商品販売を依頼された。銅器・九谷焼や輪島漆器・菓子・特殊手袋等の物販があった。


その頃偶々、会社近隣の歌舞伎座K重役と懇意になり、何かの話の折、「歌舞伎座の中にある展示ブースを無償でお貸ししょうか」、「いやマージンは売れた時で良いよ」と、仰る。


「歌舞伎観劇の方」が幕間に展示場を見廻るとの事、「結構好評だ」、とのことだった、自分はその好意に甘え、会員のプラスチック製仏像・銅器花瓶・九谷焼茶碗等を並べさせて頂いた。


然し、思ったほどの売上には繋がらなかったように思う、担当者を置くほどの余裕もなく、商品の補充の連絡や欠品で、2―3品は売れたが本格的収益には遠かった。