あるべき交通体系


さて、我々として、基本として重要なことは「本来あるべき交通体系」への視点であり、現状にゆがみがあるとすればその原因・対策・誘導策ではあるまいか。


本来、遠距離交通手段としては鉄道(列車・電車)が、中距離手段としてバスがその役割を担っている。自転車は交通手段としてはごく短距離用の補助的手段を担っているに過ぎない。


交通体系を人体に例えるなら、鉄道は動脈、バスが静脈、自転車が毛細管に当る、これらの交通体系が有機的に調和を持って機能する状態が望ましいと言えるのだろう。


処が、この狭い国土に無定見に車が増えるに及んで、このバランスが崩れて来た。静脈にあたるバスがマイカーや車の渋滞に巻き込まれ、行く手を阻まれ、定時性、信頼性を低下させてしまった。


従来のバス利用者は止む無く自宅から駅まで自転車で乗り付け、放置したままで直接「電車」(動脈)に乗り換える現象が一般化した、それが激増する「駅前放置自転車の現象」である。