幼児体験


小泉純一郎氏はヤクザの親分だった祖父の膝の上に抱かれて育ったと聞く、人間形成上、最も大きいのは幼児体験だろう。


膝頭で繰り返し「男は斯くあるべし」と教えられて大きくなれば、自然に「おじいさん」に感化されて大人になるだろう。


「男は一旦口に出したら必ずやり抜け」、「ぶれるな」、「弱音を吐くな」、「一旦親分と決めたら絶対服従」、「敵は徹底的に殺せ」「約束したら守れ」等、ヤクザ・任侠世界の「男の生き方」だ。


小泉氏にはどこか、そのような任侠世界の雰囲気が漂っている。巌流島で「武蔵」との決闘に敗れ、潔い生涯を閉じた700年前の刺客「佐々木小次郎」の生涯を彷彿させる。


武蔵が「陽」に対し小次郎は「陰」、どこか悲劇的で暗い存在だった、小泉氏も一人でクラシックに耳を傾け、オペラや歌舞伎に熱中し、別れた奥さんや次男とは会おうともしない「非情さ」を持つと聞く。


YKKと言われた山崎拓加藤紘一小泉純一郎三人の中でも「小泉は何時も寡黙で、黙って独酌を飲み専ら聞き役の孤独な人間だった」(加藤紘一氏談)