「真夏の夢」


自分は、今回、アメリカで公開された天皇の外交発言等を、敗戦後61年目の夏の暑い日差しの中で読みながら、複雑な気持ちを禁じ得ないでいる。


先日明らかになったように、「米中央情報局(CIA)が50年代から60年代にかけ、日本の「複数の親米的、保守的な政治家」に資金援助や選挙支援する一方、左派勢力の分断を狙った工作を実施していた」と公式に認めている(7月25日記)


これらの事と、日本の政治状況と、天皇の戦前戦後の「外交」と、何処でどう関連しているのかも不明である。然し、歴史に「若し」があるとすれば、仮に「60年安保」の時、「保革政権交代のル−ル」が出来上がっていたとすれば、日本はもっと成熟した国になっていたに違いない。


天皇も度々「日本国民は付和雷同性がある」と指摘している。(木下道雄「側近日記」他)、自分も、権力やマスコミに操縦され易い日本人の「付和雷同性」こそ問題だと思っている。


成熟した民主主義国になっていたら「非戦憲法」の下、「近隣からも尊敬」され、「世界に範を示す国」になっていたに違いない、これは昭和一桁自分の「真夏の夜の夢」なのだろうか。



(写真は東京・皇居の一角)