以って他山の石、「ユーゴ」


リーダーの重要性を知る上で参考になるのはサッカー日本代表監督「オシム氏」の祖国ユーゴでなかろうか、オシム氏の祖国旧ユーゴのサラエボでは今から22年前に冬季オリンピック大会が開かれた。


「フイールドの向こうに人生が見える」の副題のある集英社インターナショナル社刊の「オシムの言葉」によれば、そのサラエボのオリンピック屋外スタジアムは墓標で埋め尽くされていると言う。


ユーゴ内戦で、当時サラエボ市民のうち死者が一万二千名、とても墓地に埋葬し切れず、オリンピックスタジアムが急遽その墓場になった経緯がある。(写真掲載あり)。


東西対立が激しかった70年−80年代までチトー大統領率いるユーゴは社会主義共和国として「第三世界の盟主」として世界に君臨していた。国も壊れ出すと実に激しいし速い、複雑なモザイク国家だっただけにチトー大統領が死去し、一挙に分解してしまった。


1991年のスロベニアクロアチアマケドニアに始まり、ボスニア・ヘルツゴビナ、セルビアモンテネグロに。(後2者でユーゴスラビア連邦を構成する)。


付言すれば「サラエボ」は「第一次世界大戦発端の地」として歴史に名を留めている、第一次世界大戦は、92年前の1914年サラエボ訪問中のオーストリア皇太子が殺され、これが国際問題になったのが切っ掛けであった。


国家も組織も、要はリーダー次第だということになるのだろう、リーダーに哲学があり識見があって包容力も備わっておれば、まとめていくことが出来るのだろうが。