日本を駄目にしたのは誰か


実は、自分は「日本を駄目にしたのは女性だ」と主張し、この事になると妻と意見対立するのが常だ、と言うより女房の猛反撃を食らう、「このような日本にしたのは男性のせいよ」と。


昔の事を言って叱られそうだが、自分達幼い頃、朝一番に起きて薪をくべ、竃(かまど)で火をおこし、食事の準備をしながら、子供・オヤジの弁当ごしらえ、家族全員のお膳を据えて皆を見送り、それから家事に取り掛かったのが母親だった。


家族といっても祖母もいたし、子供も五人もいた。それが一般的な家族構成だったように思う、当時、家事といっても掃除は箒と雑巾だったし、洗濯と言えば洗濯板に洗濯石鹸で「ゴシゴシ」押して川洗いする類のものであった。


おまけに我が家には家業の「田・畑」の仕事があった。「男の手助け」を頼むことも多かったが、母が率先して働いていた。他人の手を頼んだ時には「お茶の時間」もあったし、兎も角年中働きづくめであった。


自分達は母親のその姿を見て育った、だからだろう、四人の姉妹も嫁いでからも姑に仕え、夫に従い、立派に母としての務めをも果たして来たように思う。それが日本の伝統を継承して来たのではあるまいか。


よく、戦後強くなったものは「女」と「靴下」、と言われたものだが、自分は男女の地位を逆転させた要因として、実は、最も大きいのは「給料の銀行振込制」であって、それを推進した銀行の責任は実に重大だと思っている。この事に就いては以下次回で述べたい。


(写真は最近のお昼時の若い主婦)