「給料」は男が「働いた証(あかし)」


今でも記憶に残ることがある、当時から「中京・名古屋地区」は、保守的で且つ堅実経営で知られていた、或る名古屋の取引先企業経営者に「従業員の給与振込制」を熱心に説いていた。


「給与計算や、銀行からの現金引出し、各人給料袋への袋詰作業、現金持ち帰り時のトラブルが省け」、「第一、労使とも安全確実ですよ」と。


これに対し苦労人の社長、「月給は男が働いた汗の結晶、現金で渡してこそ価(あたい)がある、銀行振込み制度になったら、会社の有難味も、男の働きの値もなくなる」と、頑として聞き入れて頂けなかった。



(写真は「銀行自動現金支払機」ATM風景)