気の毒な「若い世代」

okamakoto2006-10-05



今回、都内T病院に一泊二日の検査入院をした、家から歩いても20分足らずの長年かかりつけの総合病院、内科医担当医師のすすめによる。


病院の入院病棟は当日、何れもほぼ満員状況だそうで、案内された病室は四人部屋、内科の自分以外は整形外科の3人で、自分よりぐっと若い方々だった。


最も若い30代と思しき90㌔にも近い好青年は、「腰痛ヘルニア」で、何れ手術を受けねばならないかもしれない、と一瞬暗い表情となる。現状の医学では手術の成功率がさほど高くはないからだという。


「職業は運転手」だと言うから、「職業病ですか」と聞いてみたら、「そうなんです」という、終日車の運転席に座っていてとてもこたえた」と言う。当夜も、彼は余程痛かったと見えて、時折うめき声も聞こえ眠られなかった様子だった。


2番目に若い40代と思える病院内も車椅子移動の人は、作業中に足を骨折したのだと言う、未だ若いのに、既に入院生活も10日余りとなり、「自分の仕事の今後が気掛かりでならない」、とつぶやいていた。


50代半ばを過ぎ、終始右手を首から包帯で持ち上げている方は、もう1ヵ月半もこの部屋で過ごしていると言う。自分が割り当てられた「貴方のベッドの患者は次々退院して行くのに、自分達は長いので今は達観している」、と言う。


彼は、「自分の右手の神経は一日に1㍉しか伸びないので、切れた神経が連結すのに、あと1−2ヶ月は掛る」、と笑いながら語った。


その彼は、「自分の手がこんなに重いものだとは、今まで思いもしなかった」と述懐する。その言葉には実に実感がこもっていた、日頃、自分達は全く無神経だが、云われて見ると今更ながら彼らの言葉には、夫々教えられるものが多かった。