町内の「花火あそび」

okamakoto2006-10-20



「米田君」はこの町内で自他共に認める実力者で、ボス的存在である。「日田君」も以前に米田君とケンカをして、その時には、日田君は米田君にこっぴどくやり込められ降参し、以降一転して日田君はボス「米田君の第一の子分」のような存在となってしまった。


過般の「米田君と日田君」のケンカの際、花火の火が飛び火して町内が大火事となり、町内会では基本的には今後、危険な「花火作り」と「火遊び」は止めようとの申し合わせができたのだった。


然し今回、「町内一のやんちゃな北田君」が、自分の家の庭で手作りの仕掛花火を打上げ、町内は大騒ぎになった、「北田君」は、かねてから「ボス米田君」の仕返しを恐れながらも、自分を守るには「自身が花火を持つことだ」と確信していた。


「北田家」と、「南田家」は、棟割長屋で隣同士、二人は元々双子の兄弟で、世間に良くある兄弟仲は余り良くなかった。両家は、昔は同じ家族だったのに色んな事情で二世帯に分かれてしまった経緯がある。


その原因は、ボス米田君が棟割の家に入り込んできて「兄弟ゲンカ」を煽り、「南田側にボスの米田が加担」、一方の「北田には中田君」が急遽応援に駆けつけ、結果的にはその際のケンカは両者引き分けになったのである。


そのような経緯から北田君にはどうしてもボスの米田君が怖いのである、過去のケンカの時には中田君の応援のお蔭で、ボスの米田君を、すんでの事に南田家の塀の外にまで追い詰め得たのだが、相手の米田君にはその時の恨みもあるから油断はできないと思っている。