未履修問題と成果主義


高校の必修科目未履修や単位不足問題は既に全国の500を超える高校で、指導要領を逸脱したカリキュラムで授業が行われていたことが判り社会的大問題となっている。


北陸の一新聞(富山の北日本新聞)が採り上げた教育現場の事が、全国共通の問題であって単なる一地方の問題と言うより、教育界全体の実態としてこの国の将来に関る重大事件として波紋を広げた。


学校教育の現場もゆとり教育成果主義の狭間にあって、有名大学合格率を挙げることが先生方の至上目的となり、その為の大学入試対策に特化している、限られた時間内では「試験に出ない事は教えない」となっているようだ。


高校では一日に4−5時間、週22時間のカリキュラムが組まれていると聞いた、
限られた授業時間の中で受験科目、中でも英語が重視され、歴史とか地理がカットされたり疎かになっているようだ。


「受験科目偏重」、「受験テクニック練磨」の学校授業では、社会人としての基本的知識の涵養、人格養成は二の次となり、いびつな成人が出来上がるのではあるまいか、アメリカとの戦争も知らない大学生さえあると聞くと戦慄する思いがする。


(写真は初冬の北陸金澤市、「金澤城から卯辰山方面」を望む)