女性に期待

okamakoto2006-12-20



所用で北陸・金澤に来ているが、晴れた日の日中は東京並みに暖かなのだが、さすがに北国だけの事はある、降雪は未だだが、夕方からの寒気には身震いするような肌寒さを覚えてしまう。


北陸と言えば冬の自然環境は厳しいのだが、実に心優しく穏やかな雰囲気の地域である、伝統的に浄土真宗が深く根をおろし、人々の間に宗教心が根付いているからかもしれない。


歴史は常に権力側に立って後世に伝えられるものだが、底辺には宗教等を通して民族の心が脈々と伝承されているように思う、歴史上この地域での幾つかの事件が思い浮かぶ、加賀・越中の「一向一揆」や「米騒動」等である。


一向一揆」は鎌倉時代から室町時代以降、14‐15世紀の大飢饉続きの時代に起きた「反権力」の動きである、当時、日本は武士間の争いも絶えず、加えて飢饉続きで仏教思想を背景に農村部で自治意識が芽生え、それが「一揆」にまで拡大していったものである。


有名な「寛正の大飢饉」(1461年)は、当時の日本の推定人口、2000万人のうち半数が餓死したと言われる、仏教が社会変革のリーダー的役割を担ったのは末世意思想と親鸞聖人が北陸を根城に布教を広めた事が大きい。


然し、農村を地盤としたこの一揆は権力にとっては、実に厄介な存在だった、これを危険視した織田信長によって徹底的に全国の一揆は弾圧され、遂には民衆運動は壊滅の憂き目を見たのである。