開票前に「当選者発表」

okamakoto2007-04-20



開票前に「当選」を発表するテレビの恐ろしさ、とでも言うか、過日の4月8日、「統一地方選挙前半戦」と銘打っての東京都知事を始め、地方の知事の選挙開票結果がテレビで「速報」された。


当日、投票締め切りの午後8時を過ぎた途端、民放テレビの各社が競って各地「知事の当確」を続々報道したのだ、8時半にはNHKテレビでも「東京都知事石原慎太郎当確」が放送された、これには驚くと言うよりも「背筋の寒い」思いをさせられた。


何れも、未だ「開票率0%」の段階の事である、午後8時、投票が締め切られる以前にマスコミでは「結果が判っていた」と言うことなのか。これでは投票所に行って一票を投じた多くの投票者の立場はどうなるのだろう、「ピエロ」のようになるではないか。


以前はこのようにはならなかった、「選挙管理委員会」からの夫々の得票数の発表を待ってラジオやテレビ局が刻々と候補者・党派別にグラフで示し、夜半にようやく「当確者」「当選者」と発表していたものだった。


茶の間でその成り行きを見ながら政治を語り、未来をも語り合ったように思う、それが「選挙」だった、何時から報道機関が「選挙管理委員会」に取って代わったのだろうか、そしてこのような不謹慎な事が起きたのだろうか。


一応マスコミ・テレビは「出口調査結果」と言うが、幾ら科学技術が進歩したといっても「開票前結果発表」は悪い未来映画を見せられているような気分で、従前の選挙開票時の「ドキドキ感」は全くなくなった。


喩(たとえ)は悪いが「二者択一のくじ引き」で初めから当たり外れが判っていて籤引させられ、そして「外れくじ」を掴まされた、と知ったら誰しも怒るだろうし「白け」てしまうだろう。