時代の流れ

okamakoto2007-05-10



国民投票法案」が衆参の国会通過確実と言う、「国民投票法案」は「憲法改正」の単なる手続法案で、「これによって直ぐに憲法改正することにはならない」と政府は言うのだが、「時代の流れ」と言うのは実に怖いものだ。


自分のように戦争前後を生きて来た者にとって、最も怖いと思うのは一つ一つの出来事は、その時点では一見何の路脈や関連もないように見えるものの一定の流れを作り、その流れは奔流となって危険な時代に入っていくように思う。


例えば太平洋戦争直前までの日支戦争勃発までの事例をあげる、「柳条湖爆破事件」「満州事変」「上海事件」「5・15事件」「国際連盟脱退」「左翼弾圧事件」「滝川事件」「天皇機関説」「2・26事件」「盧溝橋事件」等の事件が起きている。


これらは昭和6年から12年までの6年間の事件と出来事である、日本が軍国化していく過程で、出先軍が勝手に事件を起し、それを黙認し既成事実として戦線を拡大していく、呼応して国内でも勇ましい軍国化の流れが出来てくる。


マスコミ(当時は新聞)や民衆は一体どう反応していたのだろうか、内地ではそれら事件が起きる度に「号外」が発行され、民衆は歓呼の声を挙げ、中には「提灯行列」や「旗行列」をして「勝った」「勝った」と高揚したお祝い気分になっていった。


戦勝気分がみなぎる民衆の声を背景に軍主導で日本中が「行け行けドンドン」だった。出口が見えない日中戦争泥沼化の中で、アメリカの挑発に乗った末の4年後の「太平洋戦争」は正に死中に活を求める「起死回生の策」だった。