「ババ抜き」から「ジコチュウ」まで


振り返って、敗戦後10年程経った昭和30年代「家庭電化時代」が到来した、電気洗濯機・冷蔵庫・掃除機が「三種の神器」とうたわれた、これら「三種の神器」が女性を一挙に家事から開放させ、意識変化の契機となったように思う。


それまでは少なくとも「掃除」「洗濯」「調理」は主婦の専業とされ、主婦として家庭に縛られていた、女性は厳しい姑や小姑にも教えられ、どんな苦労にも耐えて来ていた。


それが戦後は「民主主義」で、「女性の地位向上」「開放」「男女平等時代」が到来した。厳しさに耐える事もなく、相手を選ぶ決定権も女性側に移った。


「家付き、カー付き、ババ抜き」が流行語となった時代の到来である。その後更に10年ほど経ってテレビ時代となって「3高時代」が幕開けする、「高学歴・高収入・かっこ良さ」でもあったろうか。


テレビ本放送が始り、昭和34年の皇太子ご成婚のパレードは家庭の主婦をテレビに釘付けにしていたように思う。「メロドラマ」、「ヨロメキドラマ」が拍車を掛け、それらは女性の意識を変革した。


戦後、確かに男には厳しい「死と背中合わせの戦場」はなくなったが、それに代る苛酷な戦場が待ち受けていた。それは「冷酷な職場」と言う「戦場」だった、当然の事ながらそこでは家族の生活も懸かる。