「東アジア経済圏構想」への反発


同時にアメリカにとって最も強い関心を抱いていたのが、世界第2位の経済力を有する日本、及び周辺アジア地域だったろう事も容易に想像できる所である、もしそれに成功すれば太平洋を挟んでの巨大な経済圏が出来上がり、EU連合にも充分に太刀打ち出来るだろう、と。


ところがマレーシアのマハティール首相が90年、日本を中心とした「東アジア経済圏構想」を打ち上げた。日頃「ルック・イースト(日本を見習え)」と言い続けていたマハティール首相にとって、日本を中心としたアジア経済圏こそ、アジア諸国が後進性から脱却する唯一の道と考えたからに他ならない。