敗戦直後の明るさ


当時の自分達は、今から思い出しても誰彼なく、共通に、「この焼け跡から這い出さねば」と言う気概と言うか、希望のようなものがあったように思う。


誰もが助け合い、励ましあって食べ物を分ち合い、日々無我夢中、不眠不休の毎日だった。
余り悲観的になる人も居なかったし、悲壮感はなかったように思う。実際は暗い事もあったのだろうが、ニュースにもならなかった。


新宿の屋台のおでん屋で安酒を酌み交わし、ケンカや怒鳴りあいは日常的にあったが、今思い出しても人々は夫々に底抜けに明るかったように思う。



(写真は古都・京都の点描)