「強硬論が幅を利かす」危険な時代


翻って敗戦から60年も経って、その間に日本の状態はどう変わったのであろうか、かって勇ましく「鬼畜米英」、「一億火の玉」、「撃ちてし止まむ」、「精神一統何事かならざらぬ」と言っていた。


敗戦を機に、それら戦争協力者ほど一転して勇ましい「親米」、「アメリカ・マッカーサー様」に、そして今や「アメリカ追随」に変ってしまった。そして政治指導層ほどその変り身は過激で素早いように思う。


巣鴨A級戦犯容疑者から10年も経たずに一転首相の座に就き「日米安保改訂」を成し遂げた岸信介氏や、その路線を継承してノーベル平和賞まで受賞した弟佐藤栄作氏は親米自民党政権を確固不動のものに固めた。


そしてその直系政治家安倍晋三氏は今や、政権中枢で「拉致問題・ミサイル発射問題」で、「北朝鮮制裁」を叫び、「戦争前夜」のような挑発的雰囲気をマスコミを通じ国内に醸し出している。


その「安倍晋三氏」が、次期首相候補として最有力なのだと聞くと、一体この国の将来はどの方向に向かうのか危惧せざるを得ない。


(写真は梅雨空の一街角の花壇)