「小泉―安倍政治」の欺瞞

okamakoto2006-09-15



「総理大臣」という一国の頂点に立って国家を代表する人物の選出について、国民の直接の意志とは無関係に、たかだか「一政党の僅か数百人の投票」で決めると言うのだから、おかしな話だ。


今の時代は、政治も、社会も「マスコミ」次第、マスコミの中でも「テレビ」の影響力が圧倒的だが、公共放送「NHK」も、「民放各局」も、連日特番を組み、細大漏らさず、政権与党の総裁選挙関係のニュースを流し続けている。、


テレビでの各候補者の「政見発表」といっても、基本的には現内閣の閣僚ばかりで大同小異の政見で当選者も初めから判り切った選挙。次期首班は「美しい国」とか、「改革の継承」とか、抽象的空虚な言葉遊びの域を出ない人物だ。


ところが、マスコミが報じる、小泉政治継承の次期「安倍政権」には、見逃しえない重大な問題点が潜んでいる。勿論彼が掲げる政権公約憲法改正」とか「教育基本法改正」も到底許せないことである。


この事自体も危険極まりない事だが、安倍氏は首相に就けば、「官邸機構の強化策」として、「外交・防衛・安保分野それら重要課題」を、「官邸主導」で行なう、明言したと報じられる。(10日付日経新聞


これはアメリカの「大統領制」を真似ようというものだ、大統領制アメリカでは、国家安全保障会議(NSC)があって、何人かの大統領補佐官を中心に、政策分野ごとの専門家が国家の外交・安保戦略を練り、それが大統領の国家戦略の基本となる。



安倍氏がごく親しいマスコミだけにしゃべった事のようだが、日本の首相が「大統領的力を持つ」と言うことが現実化すれば、それでさえも小泉独裁政治が既成事実化した現状の中で、益々議会政治が空洞化するのは避けられない。