(一)オシムの言葉「新聞は戦争を始める事が出来る」

okamakoto2007-01-01



今年は西暦2007年・平成19年、昭和で通算すると82年になる。
「昭和一桁世代」も、早くも「還暦(かんれき)」を超えるのだが、戦争を知らない世代が主役となる今年は、重大な日本の屈折点になりそうな予感がする、年頭に当り二つの言葉を引用したい。


念のために今年は、大正世代では通算で96年、明治では140年になる。この事を書いたのは自分のように歴史感覚が疎(うとい)のは、日本人にはヨーロッパ西暦のような2000年に及ぶメジャー(尺度)を持たないからではないか、と思っているからだ。


昔、日本にも神武天皇を初代とする歴代天皇の通算で「皇紀」の年号があった、昭和15年に「紀元2600年」で、全国的な祝典が催されて、自分達も小学生として「旗行列」「提灯行列」に参加した記憶がある。


翌年、昭和16年(西暦1941年))に日米戦争(太平洋戦争)が起きたのだから、戦争に向け祝賀ムードで国粋主義を盛り上げ一億国民総てが戦時体制に組み込まれ総動員されたのだ。


「紀元二千六百年」の歌が作られ、国中でこの歌を歌い、「米英何するものぞ」、との気概が国中にみなぎっていた。各種の統制令が敷かれ「ダンス禁止」「贅沢品禁止令」も出ている。


開戦4年後、戦争は敗れ、「天皇中心の制度」は否定されてしまった、それ以降の歴史も「西暦」でカウントされるようになった。文部省は学校教育から「忌まわしい過去」は教えず、忘れ去る道を選んだ。