過去を忘れ、学ぼうとしない日本


一方の日本はどうか、A級戦犯巣鴨プリズムに囚われの身だった岸信介満州人脈(児玉誉士夫等)と共に釈放され政界の表舞台に踊り出、敗戦後12年も経たない1957年2月に首相にまで就いた。


満州人脈は、敗戦と同時に、それまで国の総力をつぎ込んだ満鉄の莫大な資産を日本に持ち帰り、それを原資に日本政治に計りしれない影響力を行使し続けた、現在の自民党はそれを継承している。


日米安保条約は「岸信介の遺産」と言える、実質的に半永久的に日本をアメリカの隷属下に置く悪条約で、半世紀経った今日、孫の「安倍晋三」が継承している。


郵政民営化」は「是か非」を問うた「眼くらまし選挙」で勝ちを占めた小泉から禅譲された政権である。その戦争を知らない戦後生れの首相が「憲法改正」を掲げているが、これは明らかに「二重のペテン」である。


「過去の歴史に学ばないものは過去の過ちを繰り返す」、「新聞(マスコミ)は戦争を始める事が出来る、意図を持てば世の中を危険な方向に導ける」のである。


この言葉はサッカー日本代表監督に就いた「オシムの言葉」であるが、オシムはかってのユーゴスラビアサラエボに生れた当時の国民的英雄のサッカー選手だった。


ユーゴはチトー大統領を失ってから祖国が7分裂してしまった、その事を実際に自分の眼で見、悲劇的実体験から「新聞は戦争を始める事が出来る、意図を持てば世の中を危険な方向に導ける」と看破したのだ。